①の2 お金の歴史と価値
◆お金の歴史
江戸時代、武士は給料をどうやって貰ってただろうか?
答えは米である。
加賀百万石なんて言葉を聞いたことがあるだろうか?
石「コク」とは、米の生産量、一石=約150キログラムの米、大体一年に一人が消費する米の量だそうだ。
そして米を年貢という形で徴税して大名が収入にし、俸禄米として武士が受け取っていた。
もちろん当時、貨幣は流通していたが、大名は収入が米であったため、米で給料を払っていた。
米の用途はなんだろうか?
もちろん食べ物である。米の価値は食べ物としての価値で、当然貨幣とも変えられた。「価値のあるもの」=「お金」なのだ。
◆お金の価値
お金の価値とはなんだろうか?
日本のお金で一番価値のある、一万円札を見てみよう。
当然食べられない。加工することもできない。
紙として使用するなら、書くのにも拭くのにも向かない。紙として見れば、一万円札の方が千円札や五千円札より価値がある理由もない。
では何故一万円が食べ物や服に変わるのだろうか?
千円札などの紙幣の正式名称は「日本銀行券」といい、日本の中央銀行である「日本銀行」が価値があるとして認めた紙なのだ。日本銀行がその価値を認めて管理する為、「価値」が維持されるため、「商品交換」の「媒介者」として機能するのである。※もちろん「変動」はあるが。。
当然、「皆が価値のあるものとして認める」ということが前提なので、「皆が価値のないもの」としてしまうと、ただの紙に成り下がる。※ちょっと前に話題になった、ジンバブエドルがこの状態である。