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俺が異世界で魔王になって勇者に討伐されるまで  作者: 幽霊配達員
第10章 病原のフォーレ
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590 フォーレ・タカハシ

 花の形は多種多様(たしゅたよう)だよねぇ。同じ木から咲いても色合いやグラーデションが違うからぁ、完全一致なんて存在しなぁい。

 もちろん種類が違えば色も形も変わってくるぅ。けどみぃんな懸命に咲くのぉ。

 地中の養分を吸い取ってぇ、めいっぱいお水を飲んでぇ、地面を突き出し芽吹(めぶ)いてぇ、全身で光を浴びてぇ、懸命に(つぼみ)を成長させるぅ。

 そして自分だけの花を咲かせるのぉ。精一杯咲き(ほこ)ってぇ、こんなにキレイになったんだぞって胸を張るぅ。

 図太く長く根を張ってぇ、(たくま)しく環境に適応しながら堂々とぉ。

 一番(かがや)ける瞬間をぉ、どんな花でも望んでるぅ。一世一代(いっせいちだい)の晴れ姿ぁ。

 たとえ(はかな)く舞い散る運命だとしてもぉ、みんな自分を咲かせるのぉ。

 ようやくアタイの番が回ってくるぅ。ずぅっと待ってたぁ。かなり遅咲(おそざ)きになっちゃったねぇ。

 どんな咲き方が出来るかは自分でも咲いてみるまでわからないけどぉ、咲いてみせたぁい。()せびらかしたぁい。アタイって花をありったけにぃ。どんなに儚く散ってもぉ。

 おとーにも、チェル様にも見せたかったなぁ。キレイだって褒めてくれたかなぁ。ちょっと残念だなぁ。

 でもぉ、大好きなアクアにだけは見せてあげられるぅ。アタイの咲き誇った姿をぉ。

 加減のできない全力だけどもぉ、アタイの晴れ舞台をアクア達には乗り越えて欲しいなぁ。

 もうちょっとだけ待っててねぇ。もうすぐ咲かせてあげるからぁ。

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