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俺が異世界で魔王になって勇者に討伐されるまで  作者: 幽霊配達員
第7章 大空のエア
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475 自由自在

 鳥女がブレイブ・ブレイドの後ろに回り込んで、あろう事か捕まえだした。

「わぁぁぁぁぁあ!」

 標的を切り裂かんと暴れ回っているブレイブ・ブレイドに悲鳴を上げながら振り回されているけど、振り落とされてくれるほどやわじゃないわよね。

 コレまでの戦いを思い返してみる。アクアとシェイはワザと撃たせて、デッドは撃たせる事を阻止していた。

 アクアは負ける事を前提で真っ向勝負を仕掛けた。

 デッドは撃たれたら対処する術がないと悟って必死に妨害をしていた。

 シェイは事前に対応策を練っていて、小回りの利く素早さで自動追尾の逆手をとった。

 そして今青空で振り回されているエアは、撃たせる選択を選んでいる。って事は、ブレイブ・ブレイドを対処するつもりだ。

 もしもブレイブ・ブレイドを攻略されてしまったら、もうアタシ達に勝ち目はなくなる。シェイの時はアクアって後ろ盾がいたけど、真っ先に叩かれてしまった。

 見るからに瀕死。助け出すには、早々にエアを倒して回復魔法をかけるしかない。

 アタシは、見てるだけなんてゴメンだからね。

 エアはブレイブ・ブレイドに追われている時も、振り回されている今もアタシの事を視野に入れて警戒している。

 だからまだ射れない。もっとアタシから意識が遠くなって、んでもって手遅れにならない隙間のタイミングに合わせなくちゃいけない。

 出来る事ならアタシで決めたい。けどもしもダメだったら、アタシはきっかけでも構わない。

 さぁきなよ。このままブレイブ・ブレイドで終わってくれてもいいんだけど、どうせ攻略するんでしょ。

「ツレぇだろ。いい加減振り落とされろっての」

 デタラメに振り回されていたエアの身体だったけど、少しずつ振れが小さくなってきている。

「まさか、冗談だろう」

 身体の軸が安定し、高速で旋回するエア。悲鳴はいつの間にか大きな笑い声に変わっていて、馬車を速度オーバーでトバしているようなスリルを味わっているようにも感じる。

「あはっ、あははははっ。掴んだよ、コツ。これでこのブレイブ・ブレイドはウチの自由自在。いっくよぉぉぉぉおっ!」

 エアは急旋回して進路を変えると、ブレイブ・ブレイドを持って加速しながらジャスへと突っ込んできた。

 ジャス達に緊張が走る。

「コレがウチ流、ブレイブ・ブレイド返しだぁぁぁぁあっ!」

「そんな力業があって堪るかぁぁぁぁあっ! ブレイブ・ブレイドぉぉぉおっ!」

 ジャスが心底から叫びながら、二発目のブレイブ・ブレイドでエアのブレイブ・ブレイド返しに対応をしたのだった。

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