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俺が異世界で魔王になって勇者に討伐されるまで  作者: 幽霊配達員
第3章 魔王と勇者の輪廻
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274 遊園地ではしゃぎ回ったかのような

「たっだいまーパパ。ちゃんと後始末はしてきたよー」

「尾行を撒く為にあちこちにトラップ張りながら逃げてきたかんな。僕のクモの巣に絡んだら一筋縄じゃ抜け出せねぇぜ」

 逃走経路以外にもクモの巣作って錯乱させてきたって事か。デッドもなかなか考えてんじゃねぇか。

「それだけですか?」

 シェイが鋭い視線を向けると、デッドはしたり顔を返す。

「せっかくだからお城に寄り道してー、マリー派をまとめて片付けちゃったー」

「それとテメェが放った奴隷に会ったぜ。僕が始末しといてやったよ。首を一撃でグキっとよぉ。死に顔は情けなく恐怖に歪んでやがったぜぇ。キヒヒっ」

 こいつら、なんか(すげ)ぇ余計なことやって帰ってきやがったな。

「彼女は、どっちが手にかけたんですか」

「聞いてなかったんかぁ。僕がほぼ一人で()ったぜ」

「そうですか。ご苦労様でした」

「シェイ?」

 気のせいか。答えを聞いたシェイのから、言葉の棘が取れたように感じたぞ。

「撤退のついでって言えばぁ、シャインが通路を塞いだ男を()ね飛ばしながら走ってたねぇ」

「これだからシャインは……」

 それ女は絶対に避けてたやつだろ。

「アタイも奮発してぇ、種を蒔いてきたよぉ。今頃下級の植物モンスターが暴れてんじゃないかなぁ」

 フォーレも大胆に行動してやがった。ディレイアタックなのがなんとも嫌らしい。

「私たちも魔科学研究所を壊滅させたよねグラス。私が槍の雨を降らせて」

「俺が追い打ちのアースクラ○シュで建物を崩壊させました」

「おまえらもかよっ」

 堅実だと思ってたアクア・グラスペアでさえコレかよ。

 みんなまるで遊園地ではしゃぎ回ったかのようなヤンチャぶりじゃねぇか。

 俺が驚愕していると、チェルからおかしそうな笑い声が漏れる。

「ふふっ、コーイチ。あなたの子供達の方が魔王として肝が据わっていてよ」

「俺の肝が小さいってか」

「頼もしいって事よ」

 (ちげ)ぇねぇ。

 不意に気になって、シェイへ視線を向ける。

「まさか自分だけが何もせずに撤退に注力していたなんて……」

 悔しそうに呆然とするシェイの頭を撫でてやった。

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