表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺が異世界で魔王になって勇者に討伐されるまで  作者: 幽霊配達員
第3章 魔王と勇者の輪廻
255/738

254 エンディングの向こう側で

 なぁ勇者、アスモのおっさんは強かったか?

 仲間と力を合わせて、ついにラスボスを倒したんだよな。そりゃ嬉しいだろぉ。

 これから腹黒いお姫様とエンディングを迎えるわけだろ。

 平和を装った王都で偽りの幸せを築くのか。

 きっといい人生を送れるぜ。何も知らないままなら。

 なんせ苦労の末にようやく得た平穏だもんな。

 でも残念だったな勇者よぉ! テメェに平穏はまだ(はえ)ぇぜ!

 タカハシ家という裏ダンジョンをっ、コーイチ・タカハシと言う名の裏ボスをっ、心ゆくまで楽しんでもらうぞ。

 拒否権なんてねぇかんな!

 幸せの最絶頂に、必ず戦火の渦に飲み込んでやる。

 せいぜいそれまで、生ぬるい平穏に浸かっているんだな。


 夜空では二つある月の一つが崩れていっていた。

 魔王領特有の淀んだ空気が、浄化されてゆく。

「お父様が討たれた影響ね。二つ目の月は魔王が存在する証。魔王が滅べば、月は一つに戻る。一つの月は、目に見える平和の証よ」

 チェルが見上げながら教えてくれた。

「二つ目の月は魔王そのものってか。俺が魔王を宣言したら、月は再びできあがるんかね?」

「さてね……」

 人間が魔王になるだなんてイレギュラーもいいところだろ。ただイッコクが認めなくても、俺は魔王をやるからな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ