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たっく…あのやろー覚えてろよ
あんな普通とは違う転生をさせるのに最後の最後でサービス内容を聞き照れなくしやがって
死んだら魂だけになってもボッコボコにどつきまわしてやる
そんなことを考えながら今の自分の状況を考えていた
見渡す限りの草原
当然ながら周りに人の気配どころか生き物がいるのか?って感じだ
そもそも弱い奴らってもっと隠れやすいところがあるようなところに行くはずだからまず生き物との遭遇は期待できないなぁ
んで食物連鎖があるから肉食動物は餌がいないところにはいないし
異世界に来ていきなりのぼっちに俺は耐えられるんだろうか…
それ以前にこの星にはキチンとした文明をもった種族はいるのか?
もしかして人間が登場する数億年前です!
なんてオチだったら俺はさみしさで軽く死ねるぞ?
まぁいい、今はそれよりももっと大事なこともあるしな
「うっし!じゃあ確認でもするかっ」
そういうと体の動きの確認を始めた
「ん。体も特に重くなってたりはしてないな。重力とかの変化はないんだなぁ。それじゃあ少し動いてみるか」
とりあえずジャンプとかダッシュからの始めたほうがいいか?
なんて呑気に考えているときがありました…
20分後…
そこには両手両膝を地面についてうつむく一人の青年がいた
周りは今までの景色が嘘のように巨大なクレータや一部だけが剥げてしまい土がむき出しになり1km近い獣道ができている
「悪魔のやつ、やりすぎだよ…こんなチートボディじゃ一般人に紛れて生活なんてできねぇだろ」
そうなのだ
ためしに軽くダッシュしてみれば早すぎで草が根こそぎえぐられ土が露わなり止まってみれば軽く1kmは移動している
気のせいだと思いクンフーの型をやってみると強く踏み込んだ瞬間に地面にクレーターが出現した
そこで初めて認めることができた
俺の身体能力がとんでもないことになっている
前の世界では100mはどんなに頑張っても11秒をきれなかったし踏み込んでクレーターを作ることもできなかったしジャンプしても空を飛ぶ鳥にぶつかることもなかった
「そういえばあのヤローはサービスって行ってたな、もしかしてこれのことか?」
確かに何があるのか分からない異世界ではこの身体能力はかなりの武器になるだろう
というか普通の盗賊なんかだったらデコピンでも倒せるかもしれん
まぁいい、そういうのはそういう場面に出くわした時に考えよう
さてこのままずっと草原にいたら餓死によるBADENDになってしまうな
とりあえず街道を探して村か街を探すかね