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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 不死人と謎の教団  作者: 橋本 直
第十四章 誠、最高のキャッチャーと出会う(変態)
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第53話 誠と四人の女達の戦い

「ちょっとそこの二人!顏貸せや」


 

 最終回の七回の裏、守備に就こうとする誠とかえでを監督のかなめが不機嫌そうな顔で呼び出した。


 相変わらずの笑顔のかえでに対し、かなめのサングラス越しに見える威嚇するような視線に誠は不安を感じながらかなめの前に立った。


「お姉さま、このままいけば僕は誠君のものになる……それがご不満なのですか?」


 勝ち誇った笑みを浮かべるかえでにかなめは明らかに嫌そうな顔をする。


「貴族が一度吐いた言葉だ。二言はねえ……それより、アタシはこの試合が面白くねえ。ランナーは言うことを聞かねえ叔父貴しか出ねえ。ピッチャーの神前も完全な完投ペースだ。何もすることとねえ試合ほど監督のアタシには詰まらねえ試合はねえ」


 かなめの不機嫌そうな言葉にかえでは挑発するような瞳でかなめを見下ろしている。


「そうですかね、僕としてはたぶんこの回に何かが起きる気がするんですが……すでに僕の行きつけの旅館は全館押さえてあるので祝勝会は僕と誠君とリンは欠席でお願いします」


 かえではそう言うととろけたような顔で誠を見つめてきた。


「誠君……僕がようやく君のものになる日が来たんだ。君もうれしいだろ?僕のすべてを味わって最高の快楽に身を任せよう。幸い明日も休日だ。二日間で君の精をすべて僕の前と後ろと上の口にあふれかえるまで流し込んで欲しい」


 あまりに急なエロ発言を聞きつけた守備位置に向っていたアメリアとカウラが走ってきてかえでに飛び蹴りをかまそうとした。


 かえでは完全にその行動を読み切っていたというようにそれをかわす。


「かえでちゃん!何勝手なこと言ってるのよ!誠ちゃんの承諾も得ずにそんなことを決めるなんて私は認めないわよ!」


「そうだ、神前を貴様のような淫欲魔人の手に渡す訳にはいかない!神前、貴様も先週の私の『愛の手紙』で興奮してくれたんだろ?ならば清らかな私との清らかな愛の交わりこそが貴様にはふさわしい!」


 アメリアとカウラの嫉妬に満ちた視線を浴びても鉄のハートを持つプレイガールのかえでにはどうということは無かった。


「醜いねえ、君達の嫉妬は。完璧な僕にすべての分野で負けているという事実をいい加減認めたらどうなんだろうか?誠君は僕と結ばれることでのみ幸せになれる。これは間違いない事実なんだから」


 余裕の表情を浮かべるかえでがさらに気に障ったらしくアメリアとカウラは歯ぎしりをしてかえでをにらみつけた。


「誠ちゃんをかえでちゃんみたいな変態の性犯罪者にするわけにはいかないわ!誠ちゃん!サードに飛ぶように緩い球を内角に投げなさい!私は全部エラーするから!」


 アメリアは怒りに任せてそう宣言した。


「確かに僕は変態にはなりたくないですけど試合には勝ちたいんでちゃんとかえでさんのサイン通り投げますよ。たぶん今の言葉でかえでさんはそんなコースの球は要求しないと思いますけど」


 誠は強引すぎるかえでには呆れてはいたものの『最高の美女兼キャッチャーと結ばれる』という状況が近づいてきていることに興奮を覚えていた。


「試合に勝つのは良い、ただし私は命を賭けて神前の貞操を守る!命を賭けてだ!」


 敵意をむき出しにして守備位置に走るアメリアとカウラ。一方のかえでは勝利と誠のものになれるという喜びから満面の笑みを誠に向けてきた。


「最終回だよ。気を引き締めて行こう……その後には君には最高のプレゼントが待っているのだから」


 そう言って歩き出したかえでの背中を見ながら誠は試合後の女の戦いの激しさを想像して身の毛のよだつ思いがした。

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