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9/10

関係

さて、サラマンダーの事を思い出した俺達は、資料を見漁っていた。


色々調べているが、サラマンダーが

火山地帯などの火がある所以外で

生息するという話は聞かない。


「…誰かが意図的にサラマちゃんをここに移動させた…とかは?」


「…ありえなくはない。が、それをするのは危険だし、面倒だ。利点がわからん」


ヴォラがラピスの疑問に答える。

それもそうだ。魔物で人に友好な奴はほとんどいない。特にサラマンダーなんてどんなに強くても倒すのがやっとだろうし


「んん……もお!万策尽きた!なんも思いつかん!!」


「まぁ、今日中にやらなくちゃいけないわけじゃないしな。また明日にでも調べればいいし」


俺に続きノクスが話す。


「そうだよ。休みはたくさんあるから、魔物の件も、ヴォラのことも進展があるかもしれないよ」


「私のことはいい。」


ノクスの言葉に、ヴォラは照れ隠しのように口を挟む。


「それより、今日のお前たちの宿は

どうする?別にここに泊まってもいいが」


「え!!お泊り!?!?泊まりたい!!ノクスっちも泊まりたいよね?!!」


「う〜ん、じゃあ泊まる」


ラピスはテンションを上げてノクスに抱きつく。ノクスは表情も変えずに返事をする。


…俺は泊まらないほうがいいな…

変に踏み込んで、空気を壊すなんてのも嫌だし


「じゃあ俺は近くの宿にでも泊まろうかな」


「え?!なんで?!みんなで恋バナとかしよ〜よ〜」


「できるわけないだろ!男女比率を考えて!!」


……ラピスがフレンドリーなのはいいが、

ここまでだと考えものだ。

それに恋バナなんて絶対したくない…


俺の不安を見かねてか、ヴォラが口を挟む。


「別に気を使わなくてもいい。部屋はたくさんあるから私たちと遠くの部屋にすればいいだろう。」


「でも…」


「どうせ明日もここに来るんだ。だったら金も時間も使わずここに居た方がいい。お前にそんな煩悩があるように見えないし。」


「…ありがとう。じゃあそうしようかな」


…とりあえず彼女の気遣いに乗っかることにした。


「え〜恋バナできないじゃ〜ん」


「なんで年上のおっさんと恋バナなんてするんだ」


「…んん…」


ラピスは未だ文句たらたらだったが、ヴォラに咎められるとしばらく静かになった


……22歳でおっさんか……おっさん……


――ラピスの、

「パジャマパーティがしたい!」


という言葉を皮切りに、俺とラピスは

近くの町に買い出しに来ていた。


「わ〜…ねぇハッチー、ちょっと見てて?」


ラピスは魔道具店の箱型の試供品を手に取り俺に見せる。


「なんだこれ?」


「フフフ〜まぁ見てなって(笑)」


ラピスが箱の蓋を開けると…


――勢いよく宝石のようなキラキラした飾りをつけたヘビが出てきた!


「うわっ!」


そのヘビの勢いに思わず仰け反ってしまった…


「これはびっくり箱…なのか?」


「そうだよ〜これ使えばノクスっちでも驚いてくれるかも?」


「こんなので驚くか…?」


そんな話をしながら、俺達は魔道具店を見てみる。

…しかしいろいろあるな。魔法が使える指輪とか、魔法で動き出す人形とか


「あれ…もしかして、ハンスくん?」


「!…」


聞き覚えのある穏やかな声に話しかけられ、俺は振り向く。


「サナレ!久しぶりだな…」


「そうだね。久しぶり…元気だった?」 


そう。『治癒』スキルのサナレだ。

彼女も買い物に来ていたようで、

魔道具をみていた。


サナレを知らないラピスは、不思議そうな顔で俺に問いかけた。


「ねぇねぇ、知り合い?」


「ああ。彼女は俺の元仲間だよ。」


「あ、…前言ってた?…気まずくない?」


ラピスは小声で俺を心配してくれたが

俺は声色を和らげて


「大丈夫。…彼女はいい人だよ」


「えっと…その子は?」


サナレが問いかける。


「俺の新しい仲間だよ。縁あってパーティに入れてもらったんだ」


「え、まだ魔物退治やってるの?意外かも…」


「…そう見えるか?」


「うん、ハンスくんはあまり戦うとか好きじゃなさそうだったから…

パーティに居たのも、ムニスくんが

居たからだとばかり…」


「…あ〜」


彼女の言う通り、俺はあまり戦う事自体は別に好きじゃない。避けれるなら避けたいとは思ってはいる。


……でも俺には…理由がある。避けられない理由が、

やりたいことが


「…あのさ、今のハッチーがなにしててもいいじゃん、そんな嫌味な言い方しないで」


俺が言葉を選んでいる間に、ラピスは

少し怒った口調でサナレを咎める。


サナレは、困惑しながらも申し訳なさそうに


「ハッチー…?いや、ごめんね。

ハンスくん。言い方も良くなかった」


「いや、いいよ。気にしてないし…」


…まぁ事実でもあるし、サナレが

嫌味で言ってるわけではないのは分かっている


それはそれとして、誰かがこうやって怒ってくれてくれるのは素直に嬉しかったな。


「…あのさ、お詫びってわけじゃなんだけど…その子、治そうか?」


「え?!いいの!」


サナレはラピスの火傷跡のあるヘビに

掌を向ける


「うん…傷一つ残さず治せると思う。どうかな…?」


「お願いします!!姉貴!」


「姉貴…?とりあえず、ここだと迷惑になっちゃうから出よっか」


――少し開けた場所に移動した。


「じゃ、おねがいしま〜す。

ほら池田。見てもらって?」


ラピスは池田と呼ばれたヘビをサナレに見せる。


「…池田さん。ちょっとごめんね」


サナレは左耳に髪を掛け、池田に優しく触れる。


…左耳に耳飾りをつけている……

見覚えがあるものだ。


「はい、終わったよ」


サナレがラピスにそう告げた。

確かにヘビの火傷跡が綺麗に治っている


「スッゲ〜!!すごいねサナさん!」


「えへへ…ありがとう」


彼女は素直なラピスの言葉に

照れ隠しのように耳を触る。


「なぁ、その耳飾り…って…」


俺は彼女に問いかける。


「え?…あぁ…これ?」


サナレは目を背けながら説明する


「シスター時代にもらったの。

…話してなかったんだっけ」


彼女からは、触れないでほしい。なんてオーラを感じた。


そんな事は露知らずと

ラピスは問いかける


「ねぇ、サナさんってここらの教会出身?」 


「……そうだけど…どうしたの」


「多分、その耳飾りくれた人のことあーしら知ってるよ?会わせたげよっか?」


ラピスの言葉を聞いたサナレは、

いつもは瞳が見えないぐらい

細い目を見開いて

後ずさりをする。


「いっ、いや…会いたくない…!」


「え、どーして?」


思いがけない反応に、ラピスは困惑する。俺もしてる。


「も、もう帰る。ごめん、また会おうね」


サナレは俺たちに見向きもせずに

去ろうとするが、サナレの肩を掴んで止める


「まっ、待ってくれ!なんで会いたくないんだよ!」


「…関係ないんだよ……ハンスくんには」


「っ!」


俺の手を振り払って彼女は去っていく

…何も言えなかった。言えなくなってしまった。


「あぁ…行っちゃった…どーする?」


「……とりあえず、ヴォラの家に戻ろう」


なんだか重い雰囲気で、俺達は歩いていった。


俺は、もっと踏み込むべきだったのかもしれない。

……今後悔したって遅いけどな

めちゃくちゃ時間かかりました。すいません!

次回も遅くなると思いますが、気長に待ってください

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