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第六十二話ハクトの特異性

今回はちょっと短めです。

「それで、制限の緩和というのは具体的にどんなものなのかな?」


「簡単に言えば、才能の底上げでしょうか?通常ダンジョンマスターは自身の才能が低い傾向にあります。そして、ダンジョンマスターは才能をもたないスキルはどれ程のDPを払おうと取得することができません。そのため、自分を強化するよりもモンスターを召喚することにDPを多く使います。自分を強くするよりもその方が戦力を着実に強化できるからです。ハクト様は、スキルを得た際に取得することができない感覚を覚えたことはありませんか?」


「確か闇系統の魔法が取れなかったね、後は固有スキルは【剣神】以外取れる感覚はなかったね。他にも取れないスキルはあったけどなるほどね才能がなかったってことなのか」


「ハクト様の場合は、かなり特殊で才能は他のダンジョンマスターとは比べ物にはなりません。それは、ヒトのダンジョンマスターも含めてです。これは、女神さまがおつくりになった体ということが大きいでしょうが、それでも限界があります。」


「なるほどね。流石に全てのことができるほどじゃないってことか。わかったよ。他にメリットはあるのかい?」


「他には、領域で得られるDPが他の種族のダンジョンマスターよりも増えるということがあります。通常、他種族のダンジョンマスターが領域で得られるDPは1人当たり1pなのです。」


「あーなるほどね。だから、僕が領域上で得られるDPが1人当たり2得られたわけか。ふむふむ、他にはあるのかな?」


「メリットというと語弊があるかもしれませんがスキルを得る時にイメージしやすいということでしょうか」


「イメージしやすいって?」


「このユグドラシルでは、スキルは種族ごとに取得が可能なものと不可能なものがあります。」


「ん?それは、さっきの才能のあるなしのこと?」


「いえ、部位や機能的に不可能のものがあるということです。例えば、ヒトは尾や角はありませんよね?なので、それらの部位関連のスキルは取得が不可能なのです。代表的なスキルではドラゴンのブレスや一部の魔物がもつ毒を体に生み出すなどですね。」


「あーなるほどね。確かにできないし、むしろ、イメージは難しいね。」


「そのイメージですが、ユグドラシルでは種族で言えばヒトはトップクラスに数が多く、取得スキルの多様さでは他の追随を許さないほどです。そして、そのスキルをより分かりやすいように発展させたスキルというものも数多くあります。なので比較的にヒトが得られるスキルはイメージのしやすいものが多いです。」


「なるほど、そういうことか。うーん、結構メリットあるから最弱っていうようには見えないんだけどなぁ」


「ハクト様、よく考えてみてください。ヒトのメリットの内、領域に回すほどの余分なDPはなかなか得ることはできません。また、得られたとしてもその時にはある程度の大きさのダンジョンとなっているためわざわざ領域をつくるような危険をおわなくても比較的安定した形でDPを取得できる状況にあります。なので、このメリットが発揮する可能性は限りなく低いです。次にダンジョンマスター自身のスキルの制限の緩和も初期能力の低いヒトが選ぶよりも即戦力の魔物を召喚したほうが費用対効果はいいです。」


「確かに整理してみると、ダンジョンの内にも外にもメリットをもっていても効果としては微妙ってことか。うーん、最弱なことに反論できないねぇ。説明ありがとう、シルフィア。」


「いえいえ。ですが、ハクト様はご自身を恵まれているとおっしゃっていましたがそれを生かすも殺すもハクト様次第です。といっても、ハクト様はそれを生かすどころかそれ以上に発揮しています。」


「そうなのかな?シルフィアは僕に対して、褒めるばっかりだから、ちょっと不安なんだけど…」


「パパ(ご主人様)(お兄ちゃん)は凄い良い人だよ!」


「主様は最高の主人です!」


「とて・・も・素晴ら・・し・い人・です」


「おぉっと、ここにいるみんなが僕に対して全肯定な人たちだった。あんまり褒め殺しにしないでくれるかい?ちょっと・・恥ずかしいからね」


「「「はーーーい」」」


「素直な子たちで嬉しいよ。じゃあ、そろそろ家に入ろうか…」


とハクトが言い終える寸前に・・


「この感覚は久しぶりだね・・ダリオン!」


「はっ、間違いないかと」


「ど、どうしたの?パパ」


「みんなちょっとゆっくり出来なくなったよ―――」


「まさか…」


ハクトとダリオンが覚えた感覚、それは…


「―――侵入者だ」


明日も投稿しますのでこれからもこの作品をよろしくお願いします!

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