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第五十二話新たな眷属と名付け2

「さて、イアンの名付けも済んだし、他の子達も名付けをしようかな」


他のリビングデッドアーマー5体の名前は、ルドゥ、トワル、ルース、サクス、ミィスとした

だが、ここでハクトは違和感を感じる


「名付けっていうのはこんなに疲れたっけ?」


「ハクト様、本来ダンジョンマスターが行う名付けというのは、体に負担がかかるものなのです。」


「あれ?そうだったんだ」


「恐らくハクト様は同じ日に少数の名付けしか行わなかったからかと思います。ですが、本来ダンジョンマスターは1日に何度も名付けを行えるものではないのです。ハクト様は、ダリオンに加え、イアン達の名付けを同時に行ったから疲れたのかと」


「そうだったんだね。すまない、みんな今日はこれ以上名付けを行うのは…」


そう、ハクトが言った次の瞬間、誰かに呼ばれてる感じがする


「これは…ダンジョンコアに呼ばれてる?」


「ハクト様、そのようですね」


「シルフィアも分かるかい?」


「はい、なにかあったのかと。ですが、危険はないみたいですね」


「ふむ、それじゃあ行ってみようかな。すまないがみんなはここで待っていてくれ。それともついてくるかい?」


「本来ならダンジョンコアを知らせるのはあまり誉められたことではありませんが…」


「そこは、僕が信頼しているからってことにしようかな。それじゃあ眷属はついてくることにしよう。他のみんなは待っていてくれ。それじゃあ行こうか」


『は!』


『……!』


みんなの了解の返事をきき、シルフィア達眷属をつれていく


「パパ、ダンジョンコアはどこにあるの?」


「ああ、それはねダンジョンの一番奥にあるよ。みんなは行ったことはないけどね」


「ここが最奥ではなかったのですか!?」


「その通りだよエニファ。隠してたわけではないんだけどね。ここは、あくまで生活するための場所だったから、勘違いさせちゃったかな。っとここから下にいくよ」


と、ハクトは壁を指差す


「ご主人様、これ、壁だよ?」


「そう見えるだろうね。だけどここに仕掛けがあってね…」


ハクトが壁に近づき、壁に手を当てると


『ガコッ』


という音がして、壁が動きだす

そう、ハクトが手を当てたところがスイッチになっていたのだ

そして、壁が動き終わると階段が現れる


「うわー、すごーい!!」


「パパ、今度俺もやりたい!」


「ふふ、また今度やらせてあげるよ」


「こんな仕掛けがあるとは…ダンジョンは凄いのですね」


「まぁ、少しDPは高めだったけどね。この階段を登ったところにダンジョンコアがあるんだ。それじゃあ行こうか」


階段をハクト一行は登っていく

階段自体はさほど長くなく傾斜も普通のものだったので特に疲れたような感じはしない


登り終わると今度は扉がみえてくる


「パパ、今度はなにか仕掛けはあるの?」


「やってみるかい?」


「うん!!」


「それじゃあ、こっちへきて。ここを踏んでみてくれ」


といってハクトは地面を指差す


「ここ?」


「そうだよ、力をいれる必要はないからね」


「わかった!えい!」


ケイルが地面を踏むと、扉がゴゴゴという音をあげながら開く


「なるほど、始めに壁がスイッチとなっていて次に地面がスイッチとなっているんですね。これは侵入者を騙すために配置をずらしたのですか?」


「その通り!実は、壁のスイッチは盗賊のスキル持ちには見つけやすいようになっているんだ。だから、この扉にも壁にスイッチがあるんじゃないかって思考を誘導させる目的があるんだよ。この地面のスイッチは高レベルの盗賊でないとわからないくらいにしているからね。シルフィアも壁はわかったけど地面はわからなかっただろう?」


「はい、その通りです。確かに一回壁に仕掛けがあると思うとまた、仕掛けられてるんじゃないかと思いますね」


「まぁ、こんな最奥に来る侵入者に対しては、あまり効果的な仕掛けではないけどね。さて、そろそろみえてくるよ」


ハクトの言葉になにを?と思っていると扉の向こうから光が差し込んでくる

それは、結晶だった。それもかなり大きな物が光輝いている


「これが、このダンジョンのコアだよ。」


「これが…凄いですね」


「コアってこんなに大きかったんだ」


「実は僕も驚いてるんだけど、また、大きくなってるね。ダンジョンの成長と共にコアは大きくなるらしいからこれからももっと大きくなるのかな?」


「はい、おっしゃる通りです。ですが、無尽蔵に大きくなることはなく、一定の大きさで留まるのでご安心ください。」


「それは良かった、コア用の部屋を際限なく改築するはめにはならなそうだね。それじゃあ近くに行こうか」


ハクト達はダンジョンコアの側に近づく


「やあ、コア。呼ばれたから来たよ」


そう、ハクトが呼び掛けると、コアが点滅する

なにかを伝えたい様子だ


「ふむ、触れればいいのかな?」


と聞くと、肯定するように点滅する


「わかったよ。あと、シルフィアも呼ばれているから一緒に触れようか」


「はい!」


ハクトとシルフィアが優しくコアに触れると眩しいほどの光をコアが放つ

そして、部屋が光に覆われると、ハクトとシルフィアのみが不思議な空間に立っていた

そこにはケイル達の姿はなく、更に言えばコアもいない

だが、なにか懐かしいような感覚を覚える

確かにここに来たことがあるような…


「っ!ここは…もしかして」


『よく来てくださいました、ハクト、シルフィア』


この謎の空間に声が響く

ハクトにはその存在を推測できている

そして、声の主が姿を現した


「お呼び頂けて光栄です。女神様」


そう、ハクトをこの世界に呼び出した張本人である存在


『神』がそこにいた


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