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第三十九話奴隷2

朝になった


「今日の朝食はなんだい?」


「今日はハイオークのシチューになります」


ハイオークはその名前の通りオークの上位種であり、通常のオークがDランクなのに対し、こちらはCランクとなっている

Cランクのモンスターの素材を使うとはさすが高級宿だと感心する


なお、オークには上位種が他のモンスターと比べて多い

オークナイト、オークメイジCランク

オークジェネラルBランク

オークキングAランク

オークエンペラーSランク

そして、伝説のオークカイザーSSランク


このようにオークは上位種になる確率、つまり、進化する確率が高いためオークの巣または、集落を見つけると即討伐隊がつくられるほどだ

ちなみにオークにはメスがいない

そのため、繁殖のために他種族のメスをさらうため、特に嫌われている

いや、嫌われているなんてものじゃない

もはや嫌悪であり、冒険者のなかには女性もいるため、被害が出る前に殺すことを半ば義務のようになっているところもある


ちなみにゴブリンにはメスがいるが生まれる確率が低く、他種族の女性をさらうこともある

さらに、ゴブリンも上位種が生まれる可能性があるがその前に死ぬことが多いためあまり、危険視されていない

ただ、ゴブリンの数はオークの比ではない


一匹見つけたら三十匹いると思え


そんな言葉が生まれるほどゴブリンが増える数は圧倒的だ

過去に何人もの人がゴブリンを絶滅させようとしてきたがその願いはついぞ叶うことはなかった


「さて、それでは、食事にしよう。いただきます」


『いただきます』


この言葉はハクトが広めたわけではなく、過去の伝説の勇者が広めたものとされている

ただし、別にこれは皆がやっているわけではなく人それぞれだ


ハクトは気に入っているため皆でやることに決めたのだ


パクっ


「美味しいね」


「うん!美味しい!」


「さすがですね、私も勉強しないと……」

とシルフィアが呟いている


「…………」

エニファは黙っているがその美味しさを噛み締めているようだ


「にゃーー」

もちろんチコにもご飯がある

ちなみにだがモンスターは当然食事をすることが必要だ


ただし、ダンジョンのモンスターは食事をする必要がない

もちろん食べることができないというわけではなく、ダンジョン内にある魔力がモンスターの食べ物のようなものとなるのだ


人間を襲うという本能がダンジョンのモンスターは地上のモンスターよりも顕著になるという違いもある


「それじゃあ、ごちそうさまでした」


『ごちそうさまでした』


食事も終わり、予定である奴隷商のもとに行く


奴隷商はこの都市に3つあり、それぞれ高級、普通、低級となっている

実にわかりやすいだろう


「それでは、まずは高級なところからいこうかな」


この都市は人が多いため土地がとても広い端から端までで半日かかるほどだ


まぁハクトが全力で走ればこんな距離造作もないのだが

たまにはゆっくりと歩くのもいいだろう

なお、宿からだいたい30分ほどで奴隷商に着くらしい


日がさしていて雲もわずかしか見えないとても良い天気だ


・・・・・奴隷商にて


「おっ、着いたみたいだね」


みたところさすがと思えるほどに清潔な印象の店だ


「ようこそ、いらっしゃいませ。Sランク冒険者のハクト様でふね?」


「おや?よくわかったね」


「商人は情報が命ですから。それにハクト様の噂は聞き及んでおります。この度はどのような奴隷をご所望でしょうか?」


「後衛である、魔法使いや弓使い、あと、回復魔法使いが欲しいかな」


「かしこまりました、それでは、こちらへどうぞ」


綺麗な部屋へ案内される


「今からお客様の条件にみあった奴隷を連れてきます。それをみて気に入った者をお選びください」


「わかったよ」


「それでは……」


店の主人から奴隷を紹介される

この店は奴隷商のなかでも特に気を使っているのか奴隷達の身だしなみが整っていて奴隷達が普段どのような扱いがされているか容易にわかる


ただし、見せてもらった者のなかにはハクトのお眼鏡にかなう者はいなかった


「他にはいないかい?」


「他といいますと……」


歯切れが悪い様子な店主の様子をみて、少しハクトは興味を惹かれる


「ハクト様なら……あるいは……すみません少しついてきてもらえますか?」


「別に問題はないよ」


「ありがとうございます。それでは、こちらへどうぞ」


どうやら目的は地下にあるみたいだ

そして、少し歩くと肌寒い雰囲気で、ある部屋の前にきた

外からでも、異常な雰囲気というものを感じる


「こちらの部屋になります」


店主が扉を開く

その中は暗かったがハクトは問題なくみることができる

いうまでもなく『神の目』の効果のひとつである暗視によるものだ

暗闇のなかも、昼のような明るさで見ることができるという効果だ


部屋の中には子供……それもケイルよりも年下に見える幼女がいた

扉が開いた音に反応したのだろう、こちらへ顔を向ける


「店主……この子はいったい?」


「彼女は呪いをもっているのです」


「その内容は?」


「……触れた相手を燃やし尽くしてしまうという呪いです。そのため、彼女はこの呪いを受けてから触れた者の中で無事にすんだ者は一人もいません。つまり、触れた人は必ず死んでしまうということです」


「それは、なんとも可哀想な子だね」


「ハクト様はこの子の呪いは解けますか?今までどんな解呪のスキル所有者でも解けませんでしたが……」


「店主は彼女の呪いを解きたいんだね……ただの売り物である奴隷には手をやきすぎなのでは?」


「確かに彼女は売り物です。ですが、実のところ彼女の両親と縁がありまして。彼女には幸せになって欲しいのです」


「……その両親は?」


その言葉に店主は首を横にふる

それだけでどうなったのかをわからない者はいない


「彼女をもっと近くで見てもいいかい?」


店主がはじかれたように顔をあげる


「ええ!もちろんです!」


店主も無理かもしれないというのはわかっているがわずかでも希望があるのならという表情をうかべる


ハクトが部屋のなかに入っていく

それをみて幼女は怯えた表情をうかべる


ただし、それはハクトが怖いのではなく自分が相手を傷つける……殺してしまうという恐怖だった


ハクトが安心させるような笑みをうかべる

そして、彼女を解析する


ユリィ

呪い「炎帝悪魔の呪い」(解呪不可)


となっている


ユリィという名前だという以前に呪いが解呪不可というところに

術者の悪意を感じる

ただし、少し違和感を覚える

そこで、呪いに解析をすると


(なるほど、なかなか性格の悪い呪いだね)


呪いの解き方がわかったがこれはハクトでないとできないものだある意味奇跡のようなものだろう


「さて、皆これからなにが起こっても慌てないようにしてね……それじゃあ君の呪いを解いてあげるからねユリィ」


「ほ……ん…………と?」


「ああ、本当さ。ユリィも慌てないようにね」


「う…ん」


自分の呪いが解ける、すべてを信じれるわけではないがなんとなくこの人なら大丈夫だと思えてしまう安心感があった


「それじゃあ!」


ハクトがユリィに近づいたと思うとユリィを抱き締める!










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