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第二十八話Sランクへ3

《うおおぉぉぉおお!!》


観客も異様なほどの熱気に包まれている


それもそうだろう新たなSランク冒険者が誕生したのだから


「すげぇ!!ギルドマスターの『金剛』を越えたぞ!」


「なにをどうやったんだ!?」


「あの剣は業物だろうな、いったい誰がつくったんだ?紹介してほしいくらいだな」


「あんなに強くて格好も良いなんて……神様は不公平だ!」


「やっぱりなにかの固有スキルなのかな?」


「恐らくだが固有スキルかレアスキルくらいじゃないと『金剛』は突破できないだろうな」


「もしかしたら、前人未到のSSランク冒険者になれるかもしれないな」


「な!?そんなにか?」


「あれだけの実力だからな、そうなるのもおかしくはないだろう?」


「格好いい……」


観客が思い思いのことをいっている


「それでは!Sランク試験は終了です!試験結果はもちろん合格です!新たなSランク冒険者の名前はハクト!」


《わあああぁぁあああ!!》


盛大な歓声が響く


「まさか俺の『金剛』を突破するとは思わなかったぜ」


「ガレフ、怪我はないかい?」


「この試験場のアーティファクトの効果を知ってるだろ?怪我ひとつとしてないぞ」


「それは良かった」


「しっかしなんのスキルを使ったんだ?俺の『金剛』を突破するスキルは固有スキルかレアスキルだろ?」


「すまないが自分の手の内はあまり見せたくないんだ」


「まぁそれもそうだな、悪いことを聞いたな」


「いや気にしなくて大丈夫だよ」


「それではSランクプレートはこちらになります」


受付嬢の手には金色に輝くSランクのプレートが握られていた


「Sランク昇格おめでとうございます!」


《ワアアアァァァアアア》


再び歓声があがる


(こんな力をもっているのになぜ今まで俗世に出てこなかったんだ?)

ガレフは疑問に思う

だが、それを聞いても恐らく教えないだろうなと思ったので心のうちにとどめておく


「ハクト、見事だったぞ!まさか俺の『金剛』を突破するとは思わなかったからな。」


「ありがとう、ガレフ。僕も『金剛』の異名が伊達ではないことを思い知ったよ」


「はは!そうかいそうかい、お前ならば前人未到のSSランクまでいけるんじゃないか?お前なら俺みたいにドラゴンスレイヤーになれるだろうしな!それと、今Sランク冒険者はお前をいれて6人しかいない。それに序列といえものがあるんだ。そして、お前は序列6位ということになる。それと、お前の異名も決めなければいけないからな」


「それと、ハクト様は史上初、冒険者登録初日でSランク冒険者となられました。その偉業は遠くの国にも轟くことでしょう」


「お前はまだ若いからなこれからも実力が上がるだろう、お前ならSランク冒険者の頂点の序列1位にすら勝てるかもしれないな」


「ハクト様はこれからどういたしますか?依頼でも受けますか?」


「いや、これから宿を探そうと思っているんだ」


「かしこまりましたそれでは、おすすめの宿がありますが予算はいくらほどでしょうか?」


「基本的な宿はいくらくらいかかるんだい?」


「この都市だと、一番ランクの高い宿で金貨10枚ほどでそれよりランクが下がると金貨1枚、銀貨5枚、大銅貨1枚と下がっていきます。あ!それと、これは一部屋の金額になります」


「なるほどね、まぁお金には困っていないから一番高いランクの宿にいこうかな」


しっかしこの世界は物価などが安い

一番ランクが高くても十万円と考えると分かりやすいかもしれない

だが、新人冒険者が1日に稼ぐ平均は銀貨1枚そう考えると一番値段の低い宿でも報酬の半分がとられるため一概に安いとは言えないだろう


「かしこまりました。それでは、こちらになります」


「ありがとう、では、ガレフ!依頼を受けるのは明日にしようかな」


「おう!お前が喜ぶような依頼はないと思うが……まぁ明日の楽しみにしておいてくれ!」


「うん!そうさせてもらうよ、では、また明日!」


ちなみにだがケイルもBランク冒険者となっている

ハクトほどの驚きはなかったがドラゴニュートとはいえ子供がそれほどの強さをもつのに驚く者が多かった

Bランクの試験では、なかなかに接戦となっていたが見事に勝利を勝ち取っていた


「ギルドマスター……」


「おう!お前か!どうだった?鑑定は?」


「それが……ケイル、エニファはBランク、シルフィアはDランクとなっていますが……ハクトは鑑定が効きませんでした」


「そうか、まぁあいつは少なくともSランク以上の実力はあるからな鑑定が効かないことを考えると……あいつは本当にSSランクになれるかもな」


「鑑定が効かないなんて初めてのことでしたので……なにか隠し玉をもっているのかもしれません」


「ギルドマスターに勝つほどの実力の持ち主が隠し持つスキル……敵にならないことを祈るのみですね」


「そうだな、あいつは俺と戦ったと本気ではなかったみたいだぞ?」


「な!?それは本当ですか!?」


「あいつが俺の『金剛』を上回る一撃がどんなスキルかわかるか?」


「いえ……ただ、『空間斬』といっていましたからもしかしたら空間魔法かもしれません」


「なるほど……確かにその通りかもしれないな。しかし、空間魔法なんて物語のようなものかと思っていたがな」


「そうですね、伝説の魔法の使い手であり比類ない剣技をもっている戦士……いえ魔法戦士といいますか」


「普通はどちらも器用貧乏のまま終わるのが普通だが……ハクトは常識はずれの力をもっているといえるな」


そうなのだ

魔法使いは魔法を戦士は剣などの武器を扱う力をあげるようにするのが普通なのだ


基本的に魔法も剣もなんて選び方をしているとどちらもCランクどまりの実力となることが多い


「Sランク冒険者になるほどの実力だと、やはり剣一本では足りない。マジックアイテムや固有スキルなどがないとSランクの頂きにはとどかない。そう考えると二刀流であり、空間魔法使いであるといった選択は間違いではないな。だが、普通の人ではできないといった注意がつくが、な」


「私では到底とどかない頂きですね」


「ガハハハハ!一握りの天才でもAランク止りとなることが多い、それを越えたSランクの頂きはさらに少なく、この世界でたった6人しかいない。そんな頂きに簡単にはいかないだろうよ」


「自分もCランクどまりですからね」


「だが、鑑定のスキルというレアスキルをもっているお前も恵まれているといえるだろうがな」


「そうですね、そのお陰でギルド職員という安定した職業につけたのですからね」


二人で朗らかな笑い声をあげる


「あ!そうそう、明日ハクトに受けさせる依頼を見繕ってくれ」


「かしこまりました」


「ハクト様の異名はどうしましょうか?」


「まだ、あいつは依頼を受けてないからまだ必要はないだろう、もっとあいつの異名となる能力が分かればいいんだけどな」


「了解しました」


ハクトはこの日以来初めてたった1日でSランク冒険者となったという伝説とともに冒険者中にその名前が広がるのだった



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