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第十九話復讐

「さて、これまでよく我慢したねケイル」


「もしかしてようやくやつらに復讐ができるの?パパ?」


「その通り!」


それを聞いたケイルに隠しきれない喜びの表情がうかんでいる


「さて、それではまずはケイルの復讐をしてから人間の町に行ってみようか」


「ありがとう!パパ!僕はパパの眷属になれてとっても良かったよ!」


「それなんだけどね……ケイル、君は復讐のために僕の眷属になった。それだからケイルがもし僕の眷属をやめたいと思っているなら僕は解放することも辞さないつもりだけどどうかな?」


「今さらなにを言っているの?パパ?僕はパパの眷属になれてとっても幸せなんだよ?これからもよろしくだよ!パパ!」


少し不安だったから良かったと思っている

戦力的な意味でもなにより家族という意味でもケイルを解放することは嫌だった

それでもこれはケイルが決めることだからと勇気をもって聞いてみたがこの言葉を聞いてとても安心した


「それではケイル、君はこの復讐を一人でやるんだ。ケイルの実力ならできるだろうからね」


ちなみにケイルのランクはBのままだが固有スキル『黒龍化』を制限はあるが使えるようになっている

そのためケイルは『黒龍化』を使うとSランク下位の実力をもつようになる


では、相手となるドラゴニュートはどうかというと最高でBランク程度の実力しかない


そのためケイルにとってこの復讐は簡単なものと言えるだろう

だが、ケイルが『黒龍化』を使えるのは20分までだ

それ以上になると強制的にいつもの子供の姿に戻る


だが、20分あれば充分だと言えるだろう


ただ、この『黒龍化』を使ったあとは極度の疲労に襲われるのでその日にもう一度使うことは実質不可能だと言えるだろう


そのためチャンスは一度きりだ

だがケイルはきっと復讐を完璧に成し遂げるだろう

今まで我慢してきた思いは決して眉唾なものではない


「では、皆!出発しようか!」


・・・・・・・・・・・・


ドラゴニュートの里についた


「では、ケイルのショーを観戦するとしようか、では、ケイルあとは頑張ってね!」


「うん!パパ!俺頑張るよ!それじゃあ………」


『黒龍化』発動!!


「ぐうアアアアアア!」


莫大な力の奔流に意識を奪われそうになるがそれを意思の力でねじ伏せる


《GYOOOOOOOOOOOO!!》


さっきまで子供の姿だったケイルがだんだん大きくなり龍へと姿を変えていく


「では、行くんだ!ケイル!お前の力を見せつけろ!」


体長30mの巨体な龍がドラゴニュートの里へと突っ込む


少し遅れて悲鳴が聞こえてくる


「うわあああぁぁぁ!!」


「なんでこんなところにドラゴンが!」


「俺が知るか!!早く逃げるぞ!!」


「どうしてだ!?里には幻術が展開されてたはずだろ!」


そうなのだ

ドラゴニュートの里は幻術が展開されているため人やモンスターから認識されないようになっている


だがそれは極一部を除いてだ


例えばハクトには幻術は効かない

それは『神の目』には幻術が効かないと言ったほうがわかりやすいかもしれない

例えばハクトのように瞳がなにかの能力をもったものを『魔眼』という

『魔眼』持ちは非常に少なく所有者はかなり珍しいと言えるだろう。それに戦闘に使える魔眼となるとさらに少なくなる


例えば『鑑定眼』となるとその名前の通り鑑定レベルMAXのスキルを身に付けていることになる

さらに上位の『解析眼』というのもある


これはあくまでも有名なもののひとつでありピンからキリまで多種多様な魔眼がある


そういうわけでハクトには幻術が効かないため幻術がいくら高度なものであっても意味がないということだ


「とにかく逃げるぞ!固まって動くな!散開して逃げろ!」


ドラゴニュートに戦おうとする気力はもとより皆無であり、少しでも生存確率をあげるために散開して逃げるくらいしかすることがなかった


だが、ケイルが逃がすわけがない


「おぉ!あれはブレスだね黒龍のブレスは赤黒いんだね」


のんきに観戦しているハクトたち

事実彼らは緊張感というものをひとつも抱いていないのだが


「そろそろ20分だね」


もう、悲鳴は聞こえてこないつまりはドラゴニュートは全滅したということだ


「さて、ケイルを回収しに行こうか」


ドラゴニュートの里は全壊されている

よほど暴れたみたいで壊れていないものを見つけるのは難しいと言えるだろう


「お!ケイル発見!」


復讐を果たせたことに喜んでいるのだろう心の底から幸せそうに寝ている


これでケイルとの約束を果たすことができたという満足感とこれからの未来を明るいものにしてみせるという使命感を抱いて僕達のダンジョンに帰った


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