第十八話外へ向けて
「さて、まずはこれからのことを話し合おうか」
皆真剣な表情で聞く
「僕の目標というかやらなければいけないことはどれかの種族の英雄になることだ。そして、僕は外見が人族に見えるから人族の英雄になろうと思っている。そのためにまずはDPをためて外に領域をつくることが最重要事項だ」
少しためをつくって
「さらにうれしいことにスキル『一心同体』で初めて敵を倒したおかげで1日にもらえるDPが現在80000まで増加した。そのためにダンジョンの守り手としてSランクモンスターを配置しようと思っている。そして僕がダンジョンを留守にしている間のダンジョンの経営をエルダードッペルゲンガーに任せようと思っている」
ドッペルゲンガーは通常Bランクのモンスターだがダンジョンの留守を任せるにはそれでは弱すぎる
それを解決するのがエルダードッペルゲンガーだ
エルダードッペルゲンガーはSランクのモンスターでそれ相応の戦闘力、知力、判断力などを兼ね備えている
また、通常ドッペルゲンガーは化けた相手の5割ほどの実力をもつがエルダードッペルゲンガーは9割の力を発揮できる
さらにエルダードッペルゲンガーの良い点はダンジョンマスター代行を職業としてもつことができる
そのためダンジョンの留守を任せるだけでなくダンジョンにモンスターをDPがある限り召喚することもできるため留守を任せるのに最適なモンスターだと言えるだろう
「さて、まずは『一心同体』で合体してから召喚しようか」
『一心同体』発動!
主様とシルフィアさんが光輝いたと思ったら最初に会った時と同じ武具を纏った主様があらわれた
「これは……スキルなのですか?」
「そう!これが僕とシルフィアの固有スキル『一心同体』だよ」
『一心同体』が発動され合体したため僕はSSランク下位の実力をもつことができる
これによってSランク最上位のモンスターまでを召喚できる!
また、Sランクのモンスターは100000DPがかかる
なぜそんなにDPがはね上がるかというのはそれだけ強いということだ
ダンジョンマスターには喉から手が出るほど欲しいものだがよほど上手く成功したダンジョンマスターでないと手に入らないものなのだ
だが、僕は2日経てば召喚することができる
相変わらず僕はチートだなぁとしみじみ思う
「それではまずエルダードッペルゲンガーを召喚しよう」
「エルダードッペルゲンガー召喚!!」
地面が光輝いたと思ったら魔方陣が展開されそこからモンスターが出てきた
「お呼びでしょうか主君」
「あぁ君は私が呼んだエルダードッペルゲンガーで合っているのかい?」
「その通りです主君」
聡明そうなしっかりとした受け応えができているこれはダンジョンを任せても大丈夫だろう
「では、君にはダンジョンマスター代行を務めてもらおうかと思っている。できるかい?」
「もちろんです我が君!私に万事お任せください。それと、できれば方針を教えてもらってもよろしいでしょうか?」
「方針は今から私達は人間と友好的な関係を築こうと思っているからできれば人を殺さないようにしてほしい。ただし攻略されそうになったら話は別だ。生かすか殺すかの判断は君に任せよう。君ならできるだろうからね」
「おぉ!こんなにも期待されているとは!主君の僕としてその名に恥じない働きを誓いますぞ!」
「あぁよろしく頼むよ、それとそのままの姿ではエルダードッペルゲンガーの強さを発揮できないだろうから僕の姿をとってほしい」
「了解しました主君」
そう言ったとたんエルダードッペルゲンガーの姿がぐにゃぐにゃと変わっていく
そして変化が完成した
「なるほど……僕はこんな姿をしているんだね」
「すごい!さすがSランクモンスター!こんなにも姿を似せられるなんて!」
「ですが、やはりハクト様とは雰囲気が違いますね」
「それは仕方ないと思ってもらうしかありませんね。主君のような輝きは私程度では真似ができません」
「自分ではわからないけどなにか違いがあるんだね。まぁいいか次にはSランク上位のノーブルナイトをエルダードッペルゲンガーの部下にしよう」
「ありがとうございます!このエルダードッペルゲンガー主君の期待に応える働きをいたしますぞ!」
「では……ノワールナイト召喚!!」
エルダードッペルゲンガーと同じように地面が光輝き魔方陣が展開される。そして、リビングデッドアーマーと似ているがその内包する力強さは比較にならないほどだ
ノーブルナイトの名前の通りに全身を覆う武装の色も体の色も全身を黒色になっている
ただ、アンデッドのため話すことはできない
「さて、これだけの戦力があればここを攻略される危険はないと言えるだろう。それじゃあ他のDPは全て領域作成に使わしてもらうよ」
「了解しました我が主君」
「これでようやく外に出られるね!いやぁ楽しみだ!」
人間の町に行くのに少しだけ用事があるからそちらを済ませてから行こう