第一魔法強化学校
よくある異世界に転移する物語。
その一人が俺だ。主人公かと言われれば恐らくそうだろう。
【GAME OF ANYTHING ROLE PLAYING ≪GOARP≫】
このゲームを皆『GOA』と呼んでいた。
俺はそのゲームから転移した。
それは突然だった。そして帰ってきたのも突然だった。
そのゲームで俺は強かったかといえばそうでもないしかと言って異世界に転移した後も強くなったわけではない。
どちらの世界でも中の中だった俺は「本当に主人公なのか」そう疑問に思うこともあった。
しかし俺は主人公だった。
俺が異世界に転移したのは2068年3月21日、そして異世界にいた時間は5年間しかし年代は2118年3月10日だった。
なぜ俺は転移したときの16歳ままの設定で置かれており高校は国立魔法第一強化学校というところに通学する事になっていた。
2068年から2118年の間に科学的に魔法が開発され今となっては当たり前らしい。(どこまで魔法が使えるか分からないが…。)
その魔法高校の頂点がこの第一高校。。
全寮制で一切の郊外への外出が禁止されている。とは言っても校内には図書館やコンビニ等生活に困らないような施設は勿論、娯楽ができる場もある。
広さにして100K㎡。よく言う東京ドームで表すと約2000個分。(いや分かんねー)
まあ、紹介はこんなところだ。ちなみに俺は1年E組15番瀬戸すずだ。
そしてこの学校は能力別にクラスを分けるみたいだ。Aから高い順にEまで。
「俺って主人公なんだろうか?」
最早泣くしかなかった。
[国立魔法第一高校.入学式]
全450名の生徒が集まりその内150名の新入生を祝うこの日。
この儀式は日本は江戸時代からあるという。今となっては4月だが昔はドイツをまねて9月に行っていたらしいが……それはまた今度話そう。
まあ、そんなこんなで入学式が始まろうとしているのだが
「やっべ、遅刻だ遅刻!」
俺は初日から遅刻しかけている。というか結果的に言うと遅刻したのだが。
学校までは残り5kそして入学式が始まるまで残り3分、超高速魔法を使用しているのでぎりぎり間に合うのだがこういう時にハプニングが起きるのが定番だ。今の俺は全く望んでないのだが。
ズドーン
考え事していて何かにぶつかってしまった。
まさかここで来るとは思わなかったというか来てほしくなかった。てかこのことを言うのは2回目になるか。
俺はすぐさま学校に向かいたいのだが俺にぶつかったであろうこの少女をほって置く訳にも行けない。
「大丈夫かお前?」
軽く声をかけるこれが鉄則だ。そして
「すまんかった安間注意してなかったわー。」
ここでこちらが引けばあちらからも軽く誤って終わりになる。
(完璧!!)
思わず声に出しそうだったがここは抑えた。
まあ、俺は完璧ではなかったのだが……。
「いやごめんじゃないでしょ、どうしてくれんの?」
(何と言うことだどこが間違っていたんだ?てか正解はあったのか?)
いろいろと思うところはあったが考えていたところで時間は過ぎる一方だ。
「えー、とどうすればいい?」
「じゃ、私を学校に遅刻しないようにしなさい‼︎」
(なんだこいつ)
かなりイラッとしたが喧嘩しても勝てる気がしないので何も言えない。
遅刻が確定になってしまった。
(魔法は使っちゃーいけないって言われたけどこの際バレなきゃいいや。)
異世界で覚えた魔法はかなり多い数え切れないほどあるが大体300くらいだろう。
覚えはいいはずだった俺だが何かがダメだったのだろう弱かった。
と、異世界の事を思い出しながら俺は手を前に出し魔法を詠唱する。
「Суперхурданхөдөлжидшид」
少し英語のように聞こえるが魔法詠唱は___特に異世界の___発音しづらいもので出来ている。
なので昔の人なら言えなかったかもしれない。
俺は時速500キロで進む。
この魔法は己の能力___特に足の速さ___を向上させるもの。しかもこの魔法は高速魔法の威力の500倍だ。
高速移動出来るといえど急ぐ俺だがここで問題が生じた。
「君、魔法使うのはいいけど私の学校知っているの?」
「あ、、」
とにかくまっすぐ走っていたため最初の場所からかなり離れている。
よくよく考えると徒歩だったためそこから学校は近いはずだ。
(しまった……。)
何とか入学式に間に合ったがかなり疲れたしかし学校はまだ始まったばかり……。
「この先どうなるのだか、。。」
思わず声に出してしまったが誰にも聞こえてないみたいだ。
猫背になりながら自分の教室に向かう俺だが突然声をかけられた。いや俺に友達なんていない___異世界と異世界に行く前はいたが___ので違うのかもしれない。
しかし俺はふと振り向いてしまった。
「おう、お前今日魔法使っていただろう?」
俺だった。
「ああ、ちょっと緊急の用があったから。」
「遅刻しそうだったんだろ?まあいいってことよ。」
なんか知らないが友達になれそうなのでなっておく。
「俺は瀬戸すずだよろしく。」
「お、じゃ俺は山田賢人だよろしく頼む。」
とまあ友達?になれたみたいだ。
[1年E組.ホームルーム]
「はい、みなさーん。入学おめでとう。私は……」
バーン
何かが爆発した音が聞こえた。
すぐに教室を飛び出して___まあ俺が行っても何もできなそうだが___音がした方に向かう。
音のしたところは第3校舎で一部が崩壊している。
「ははははは、我こそは異世界から来た者……。」
後半は何と言ったか分からなかったが目の前にいる者は中魔族のデビルサタンだ。
強さはというと俺よりか弱い…それしか伝えられる用語が見つからない。
Aクラスの者が先頭になって生徒たちがデビルサタンに向かって魔法をかけていく。
この世界の魔法は詠唱型は弱く数式で魔法を出しているらしい。
と解説している間に早速魔法が詠唱された。
「炎魔法発動。」
その言葉と共に多量の数字が表れる。
13465461682562561616556546415354...
俺にしてみればこの魔法は異世界での低位魔法の分類に入るのだが皆同じ魔法を出すので強いのだろう。
「なんだこの低位魔法は?ふざけるなӨндөртүвшнийсүнслэгхяналтшидэт」
デビルサタンが精神支配魔法を使った。
俺はあらかじめ耐性能力を付けていたので大丈夫だったが皆かなり苦しそうだ。
(仕方がないな)
そう思いながらも魔法を詠唱する。
「Галын шидэт чөтгөр алж байна」
悪魔は炎が弱いなので先ほどか炎魔法を出していたのだが俺はその特徴を使って悪魔殺しの魔法を開発した。
そのままデビルサタンは防ぐことができず魔法が当たった。
激しい炎がしかしそれは熱くない。
悪魔にしか感じられない炎だからだ。時間が経つにつれて大きくなりデビルサタンに集まっていく。
「うわああああああああ、なんだこれはクッまさかこれほどまでの者が……。」
デビルサタンは消えていった。その姿は呆気なかった。
静かになった。そして、周りからはぱちぱちと拍手が。
短い時間だったが皆にはすごい戦いだったのだろう。
Qもしかしてこの物語は、、、、、、、俺が主人公なのか?
\\\\\\\\\\\\\\\\Aはいそうです。\\\\\\\\\\\\\\\\\