表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/57

誓言一撃

この体の違和感をあまり考えないようにしていた。

違和感といっても、悪いものはない。


遠くのものも、どんな視界も見えて、夜目もきく。

空から落ちても、石で殴られても傷ひとつつかず。

最低限のエネルギーで行動可能で、毒も効かない。


なによりも、力が強い。

ただの力じゃない。

強靭な力。

内側にある。

それを感じている。


だからこそ、立ち向かえる。


あの魔物に。


僕ではない、僕。

シロならば、立ち向かえる。


魔物はすでにこちらに向かおうとしている。

逃げることは間に合わないだろう。


ならば、立ち向かおう。


腰を落とし。

左足を前に出す。


武器はない。


『ただ、ぶん殴る』


魔物の膨張が止まる。

そして、姿がぶれると同時に前進する。


だが、見える。

魔物の姿が。


力を集約する。


魔物が迫る。


まだ、足りない。


それを補うために。


叫ぶ。


これは、尊敬する男から与えられた。

相手を、一撃で、倒すための宣言。


「誓 言 一 撃 」


足から脚へ。

脚から腰へ。

腰から肩へ。

肩から腕へ。


拳へ。


向かい来る魔物へ。


振るう。


直撃。


衝撃が走る。


右腕が軋む。


だが、僕の身体は揺るがない。


魔物の線と丸がひしゃげ。

その体の向こう側が吹き飛んだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ