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二話 説明と出立

これからは出来るだけ、千字以上書こうと思いますのでよろしくお願いします。

俺はいまだに慣れない。何にかって?そりゃ目の前の神にでしょ!だって、普通神って言ったら、なんていうか、こう、神々しい感じというか、綺麗な感じというか・・・。とりあえず、こんなヘドロだとは思わない!ていうか、これならまだ初老のおっさんとかの方が信じられたわ!

『ねぇ、君。さっきから神である僕に失礼じゃないかい。』

そう言って、ヘドロは怒ったような感じで、怒鳴った。しかも脳内で。めっちゃ、うるせぇ。

「はいはい。わかったから。それで、ヘドロは俺に何の用なんだ。」

『またヘドロって言った!ひどい、ひどすぎる!僕だって訳あって、こんな姿なのに。』

しくしくと泣いたように見える。そこで、俺はハッとなった。そうだ。このヘドロは困っていたから、俺のような凡人にも声をかけたんだ。もしかしたら、こいつがこんな風になった原因とこの依頼が関係しているのかもしれない。もしかしたら・・・。

『まあ、こんな風になったのは、風呂に入んなかったからだけどね。』

俺は今日、神を殴る。



「くっせ〜。臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い」

何がって、ヘドロを殴った俺の右手が、だ。あり得ない、マジであり得ない。小一時間ぐらい石鹸で手を洗ってんのに、全然、匂いが落ちん。

『へっへ〜んだ。神に逆らうから、罰を受けたんだよ〜』

そう言って、俺を小馬鹿にするようにクルクル回るヘドロ。これが、ホントの触らぬ神に祟りなしってやつか。笑えねーよ。

とりあえず、近づかないようにしながら、ヘドロにききたかったことをきく。

「あのさ〜、ヘドロって言ったのは謝るから、とりあえず、家に帰してくんない?」

『君さぁ、ちゃんと依頼書は読まないとダメだよ〜。依頼が成功するまでは、帰れないって、書いてあったじゃん。』

そう言って、ぶりっ子のようにクネクネするヘドロ マジきめぇ。そんなことを思っていたら、神は急にまじめくさった口調になってこう言った。

『次言ったら、殺す』

その瞬間、室温がいっきに数度下がったような感覚に襲われ、初めて俺はこいつが神だと自覚した。いや、させられたと言った方が正しいだろう。こいつ(神)と俺(人間)では、格が違う。絶対に逆らってはいけない、と思わされた。

「わ、わかった。それよりもはやく話しをしてくれ。」

ギリギリで敬語を使わなかったのは、俺のなけなしのプライドといったところだろう。俺はプライドがズタボロにされる前に、話を促した。

『ああ、そうだったね。じゃあ、依頼の話をしようか?』

俺は無言で頷いた。




「じゃあ、俺が勇者を魔王に殺されないように、勇者をサポートすればいいんだな。」

『うん、まあそんなところだね。一応、訓練期間として、一年ぐらい早めに転移させるから、がんばってね〜。後、色々付録はつけとくから〜。』

神のその言葉を最後に俺はまぶたを閉じた。

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