表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/35

戦場へ

団長の教えてくれた裏道を通ってるおかげか、

俺たちは大して敵と会わないまま、

移動できていた。

あれだけ進めなかったさっきとは大違いだ。


「おい坊主」

「あん?」

「名前、なんて言うんだ?」

おっさんのくせにモジモジしてやがる。

気持ち悪い。

「センドウと呼んでくれ」

こんなおっさんに名前で呼ばれたくはない。


「それはテメェの名前だろうが!テメェの名前知って何が楽しいんだアホ!あの娘だよ!」

「あぁ!?本人に聞け変態!」

なんておっさんだ。

つか、なんで俺の名前だと……?

ああ、東方の響きってことか。


ちなみにアルマは俺とおっさんの速さについてこれず、

少し後ろをついてきている。

遅れ始めてからは大分スピード落としたんだけどな。


「……恥ずかしいだろうが」

キモっ!キモ過ぎる!

何でシャイなんだ!

何で乙女っぽい反応なんだ!

誰得の光景!?


「……いいから自分で聞け」

走りながら気分悪くなってきたぞチクショウ。おっさんがペースを落としてアルマの隣に並ぶ。


「大丈夫か?嬢ちゃん」

「ペースを落としてもらったおかげで大丈夫です。ありがとうございます」


大丈夫とは言ってるが、

苦しそうに走ってるな。

「ところで嬢ちゃんの名前教えて貰ってもいいか?」

「人に名前を訊くときは自分から名乗るものですよ」


お前実は余裕あるだろ。

このタイミングで普通それ言うか……?


「お、おうすまねーな。俺はビリーだ」

「私はアルマです」


……………え、終わり?

おっさんが悩んでるんだが。

戦場で話題探すのやめてくれ。


「……趣味はなんですか?」

お見合いしたいの?ねぇ?

なんで急に敬語なの?


「ジン、あとどれぐらいですか?」

やめろよ、思い浮かばなかったからって無視したら可哀想だろ。

おっさん涙目じゃん。


「団長の言った通りなら、あと5分かかんないと思う」

「そうですか。ならペース上げて大丈夫です。呼吸も整いました」



おっさんも一旦諦めたのか走るのに集中している。

アルマも大丈夫と言うし、

ペース上げるか。


走り始めたときと同じぐらいまで上げてみたが、

今度はついてこれてる。


さっきすぐに息を切らしてたのは戦闘直後だったのもあったのかな。



どちらにしろもうすぐそこだ。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ