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テメェの涙は何色だ?私は色々だ

 多忙のため投稿が遅れます。ご了承下さい。



 注意!


 多少の残酷表現とグロテスク?な表現が含まれます。ダメな人はブラウザバック推奨です。


 それでもいい人だけどうぞ。



 それほど酷くはないと思いますが……一応。



 寿命が縮んだかと思った。藍苺が風呂場の浴槽で寝ていたのだ。


 …………顔をお湯につけて……



「全く、私が気が付いたから良かったものの…寿命が縮んだよ。」

「……すいません……」



 未だに眠いのか目はとろーんとして時折眠気を覚まそうと必死に頭を振るっている。ちょっと可愛い。


 そんな私と嫁さんは只今リビング横の和室(八雲の便利な錬金術?で畳も作った)で正座して向かい合っている。今時滅切り見なくなった頑固親父に怒られる息子の図のようだ。日曜の国民的アニメでもあったような構図だ。



「まぁね、私も眠そうな嫁さんを風呂に一人で入れたのは不味かったよ。でも、だったら体洗うだけにしてさっさと上がろうねって、何時も言ってるよね?今年で何回目? もう5回は同じことしてるよ。本当にコレから私が介護よろしく風呂の世話までするの?別に良いけど後で恥ずかしさで転がり回るのは嫁さんの方なんだからね」

「はいρ(・・、)」



 そうなのだ、今年で5回も同じことをしてかしているのだ。だからと言って風呂の世話まですると恥ずかしさでマトモに顔を合わせられなくなる。



「眠いときはあんなに甘えたなのにね。どうして素面に戻ると恥ずかしがり屋なんだろうね?」

「それは俺にもさっぱりです。」



 今の嫁さんは顔が真っ赤だ。羞恥で赤くなっている訳じゃない……はず。今はどちらで赤いのか本当は分からない。湯船に沈んで居た時は逆上せて真っ赤になっていた。



「気を付けます。ホントにすいませんでした!」

「何事も無くて良かったよ。ホント」



 顔を赤くさせて照れたり平謝りと何だか忙しい藍苺であった。うん、分かったから服着ようね?バスタオル一枚は寒いでしょ。まだ初夏にもなってないよ。ほら、八雲は居ないけど目のやり場に困るでしょ?


 ん?私は何とも思わないか?…………同性の裸を見て興奮しますか?勿論同性愛の皆さんは除外ですよ。私は同性にも異性にも何とも思いません。


 私そんなに初じゃないし。そんな歳(精神的な)でもないので何とも思えないのです。


 ……一方嫁さんは理解してはいても、やはり何処か気後れしているようです。何で前世ではロールキャベツ男子だったのでしょう。こんなに初って未だに納得できない。


 昼間ッから……いえ、朝から盛ってた……ゴホン。何でもないです。忘れてください。





 ま、本気で怒ってるわけでもない。だって疲れているから湯船で寝てしまう気持ちも分かるのだ。駄菓子菓子……違う、だがしかし、命に関わる事は容認できない。でしょ?



「ま、反省してるのは分かってるから。もう寝なよ。疲れてるでしょ?」

「ああ、疲れた……ふぁ~………(-_-).。oO」

「はいはい、寝るなら自分の部屋でね~」

「今日は……」

「さあさあ嫁さんの部屋にご案なぁーい。」



 連れ込まれたら堪らない。力が増した嫁さんの腕力にはもう敵わない。以前部屋に侵入を許した時は散々だった………主に私の背骨と肋骨がお亡くなりになりかけた………だから、私は絶対にもう抱き枕にはならない。なるもんかってんだ!!(#`皿´)



 おっと、失礼。つい本性が……ハハハッ……





「あの時はホントにすいませんでしたm(__)m」

「謝罪は良いから部屋に入りなよ♪」

「(つまり、謝罪は要らないからさっさと寝ろよ……ってことだよな)」



 しょぼーん……とした様子で部屋に入る嫁さんにかなり貴重な私の罪悪感さんが針を心臓に容赦なくチクチクと刺してきたが持ち前の猫の皮と無表情で押し込んだ。やれ、まだそんな感情が残っていたんだな……我ながら驚いている。



 とっくの昔に死んだと思っていた感情だ。




「じゃ、おやすみ」

「……おやすみ」



 嫁さんの誘導は完了した。さて、私は一仕事してこないと……“仕事”だからね……














 もう客は来ないであろう時刻、只今丑三つ時。所謂真夜中の2時半。店のカウンターの前で殆んど必要のない支度をしながら眷属達と打ち合わせをする。殆んどは留夜の守を預かる八雲に対してだ。



「気を付けて下さいよ、俺でもあのヤバそうな気配は感じるんスよ。気が付かないのは……」

「藍苺くらい?」

「………そうっスね。あの人は豪胆ですから」

「鈍いとも言うけどね」



 他愛ない会話をしながらも用意する得物は少々物騒だ。特に八雲が取り出した大型拳銃とか。生憎と私は銃に詳しくない。それが拳銃かサブマシンガンかの違いがわかる程度だ。ま、並みの知識ってやつだ。



「今日は……物理が効かなそうな相手らしいっスから妖銃で。弾は特殊弾と実弾の通常弾を用意しときました」

「……うんありがとう」



 八雲から渡された大型拳銃は二丁。弾は特殊弾と言って見た目からのマガジンだ。しかし、その名の通り特殊な物で装填された銃の装備者(つまり私)の妖力を弾丸にして発射される。実弾と違い私の妖力の許す限り半永久的に減ることはない。が、チートだから出来るだけだけどね。


 そしてもしもの時の為に実弾も持っていく。これは保険だ。ほら、魔法の効かない魔物とか居るからね。魔法じゃなくて妖術何だけどこの際気にしない。どうせ同じだから。



「やっぱり既存の物より使用者を考えた物は使いやすいね。引き金に指が掛けやすい……」

「いざって時、指が掛かりません…じゃお話になんないっスからね~…ボス、藍苺様に言わなくて良いンスか?」

「あ~~……」



 本当は言った方が良いのは分かっているんだよ……けど、このところ疲れているみたいだし、夜まで出払って貰うのは気が引ける。それに、



「(ホラー好きな嫁さんを連れていくと楽しそうにするかもしれないから……)」



 連れていきたくない。主に私の苦労が増えるから。周りが見えなくなるからね。変に行動されるより一人の方が楽。



『今日はお一人で?』

『誰か一人でも連れていってください』

『先輩の言う通りです主様。』



 夜夢ヨルム、ポチ(本当は璃瑠リル)、兎天ウテンが抗議した。今回は皆は連れていかないことにしていたのだ。


 それには訳がある。誰も……そう、この中で誰もターゲットに効果的な攻撃が出来ないのだ。ケガをするだけなら連れていくのは躊躇する。彼らは大切な“家族”だから。




「皆は連れていかない。皆は藍苺ランメイとこの店を守って。分かった?」

『……不本意ですが…』

『攻撃が効かないのなら、仕方ないです…ね』

『お気をつけください』



 仕方ないここは折れよう。そういった表情で皆は諦めてくれた。勿論皆は狼や鳥や蛇だ。表情なんて分からないだろう……普通は。でも、長年の付き合いで少しの変化や表情が分かるようになった。家で飼ってるペットが何を言いたいか何となく分かるのと同じような感じだね。




「じゃ、今回はクーさん連れていくんスね?」

「うん。じゃ、留守番任せた」



 余談だけど八雲の言う“クーさん”とはクラウドの事だよ。嫁さん達には隠しているけど(本人の要望で)私の眷属達には知らせた。何でか未だに秘密にしていたいらしい。







 今日の依頼は……市民街で多発している大量行方不明者の捜索。下町では未だに被害は出ていないが……もしかすると時間の問題かも。


 事件の詳細はこうだ。




 ここ二ヶ月ほど前から下町よりも中心にある市民街で凡そ30人ほど行方知れずが続いている。国は勿論捜索に乗り出したが、手懸かりは全く掴めずお手上げ。


 奴隷目的の誘拐か、金銭目的の強盗殺人……行方不明の身元は全てが若い女性と言うことで色んな線で調べても埃一つ出ない。これはオカシイと王自ら私に依頼してきた。


 そして、先日の手首……




 どうやら行方不明の女性達の生存は絶望的だ……確証は無いが。




 私は猟奇的殺人と何らかの宗教的な儀式と両件で探ってみようと思う。




 先ずは、手首が見つかった畑を捜索。遺留品の簪も持ってきた。何か手がかりが見つかればと何となく直感的なものだった。


 目的地に着いて直ぐに彼女は……現れた。




『貴女は何がそんなに悲しいの?』



 話しかけてみるが反応はなく目は濁り虚ろだ。しかし、少しすると此方に気が付いたのか私を見つめた。


 彼女の出で立ちは右手が無く、赤い長い髪を垂らし全身ずぶ濡れで濁り虚ろな目を見開いていた。さながら井戸から出てくる女性の幽霊のようだ。


 いや、あちらの方が恐い。此方の彼女は無気力で佇むだけだし……今のところは。


『…………………』



 答える気が無いのか話すことが出来ないのか?どちらにしろ彼女に聴かないと話が進まない。



『成仏するなら手を貸すよ?けど、悪霊になるなら……』



 狐火で燃やし消えて貰うことになる。悲しいけれどリビングデットは人を無闇に襲う。早めに方を付けたい。それでも本人に問うのは彼女がまだ悪霊になっていないから。何か強い未練があるから。見えてしまう者の定めは『“彼ら”が成仏する手助けをすること』だと誰かが言っていた。無理にとは言わない。成仏したくない者も確かにいる。


 現に、屍になってまで動き続けるのは成仏したくないからだろう?


 私ならしたいことを邪魔されるのはイラつく。下手に燃やしたりすると質が悪いと霊魂だけで人を殺す奴もいる。体がある分対処しやすいものの、対処を誤ればもっと酷い事態に陥ることになる。



 まだ彼女に理性の欠片でも残っていればね……


 彼女から紡ぎだした言葉は途切れ途切れで、聞き取り辛い。けれども理解できる。私は辛抱強く聞き耳をたてた。



『ア……イ…ツ……ヲ』



 うん、アイツを?



『……フ…ク………シ……ウ……』



 復習?……復讐か。



『それで貴女は地獄に落とされても?』



『……フ…クシュ…ウ……コロ…ス………』



 まだ頭に血が上って分別が着いてないみたい。説得出来れば良いんだけど……


《マスター……どうするのですか?》


 クラウドが頭のなかで話しかけてくる。クラウドは人に取り憑いて憑依することが出来るのだ。今は私に憑依している。


(駄目でも話し掛けないと……気長にね)


 聞かないのなら話を聞くようになるまで聞かせる。



『例え復讐して殺しても、貴女の苦しみは消えないよ。』



『…………』



 そう、復讐しても彼女が浮かばれる事は無い。復讐が成功したなら尚更。心に穴が開き完全に悪霊となるだろう。それは回避しないと。



『殺すなんて生ぬるい。本当の苦しみは生きることだよ。殺してしまえば苦しみは半減する。心の痛みは有れど、身体的な痛みからは解放されるのだから。それでも殺したい?』



 言っていることは支離滅裂だろう。けど、憎い相手が一瞬で済む死の痛みよりも、死ねない痛みの方が良いと思うのだ私は。



『先ずは理性を取り戻そうか。“彼の者に安らぎを、呪縛の霧を払え”』



 妖術“闇払い”をかけた。この術はある程度関心を此方に向けないと効果がない。話しかけて関心を此方に向ける必要があったのだ。でなければとっくの昔にかけている。もう少し簡単な術があれば良いのにね。



『さて、落ち着いた?聞きたいことが有るのだけど……聞いても良いかな?』


『私は………死んだの?』


『痛みが無いのなら……痛みは生者の特権。今の貴女にそれが無いのなら……』


『死んだのね。そう、私は死んでいる。突き落とされて……』


『思い出したくないかも知れない。けれど、私は真相を解き明かさないといけない。どうか聞かせてほしい。貴女の死の真相を』


『…………』


『貴女の死が殺人なら再犯の恐れがある。他人の事なんてどうでも良いかも知れないが』




 正直私も自分の死んだ後は家族以外の事はどうでも良い。他人の事まで気にしていられないだろう。



『これだけは教えて。貴女はどうして亡くなったの?』



 彼女は自分の死の真相を語り始めた。






       **********






 先ず分かったことは、彼女の死は事件とは関係なさそうだってこと。彼女は恋人に「お前よりも金持ちで美人な女と結婚する」と言われて崖から突き落とされたようだ。簪はその男から貰ったものらしい……未だに愛しているのかはもう分からないらしい。



 人ってモノは、例え親しい者でも平気で殺せるものなのか……それともその男にとって彼女はそうでもない……いや、それ以前に自分のためなら殺せるものなのか。………そうだな。何回も見てきた。





『何かスッキリしなかったの。けど、誰かに話したら少しは浮かばれたかも。』


『話してくれてありがとう。手懸かりはなかったけど、猟奇的殺人の線は無いかもしれないのが分かったよ。』


 分かっただけでもめっけもん。これで絞り混むことも出来る。これを続けていけば地道だけど犯人に近付ける。


 全く、王も人が悪い。頭の出来が宜しくない私に依頼しなくてもお抱えのエリートな術師に命じればいいのに。私に回してくるなんて……さては誰も調査したがらなかったな。



『話を聞いてくれてありがとう。少しは楽になったわ。それに、それほど彼を好きでもなったのね……もう顔も思い出せない。』


『死んでも尚浮かばれなかったのは違う未練があったのかもね。』


 彼女は無い方の手で髪を触ろうとしてハッとした。耳に掛けようとしたのか反対の手で耳に垂れた髪を掛ける。


 少し考えて何か思い付いたのか顔を上げ何か決意したかのようにこう告げた。



『もしかしたら……頼みがあるの。良いかしら?』


『何でも出来るとは限らないけど、』


『髪を結い上げて欲しいの。その簪で……それに、着物も綺麗な者が良いわ……最期くらい綺麗でいたい……ダメかしら?』


『そんなことならお安いご用。私は雑貨屋を営んでいんからね。その手の物は豊富にあるよ。ちょっと待って……』



 なんだ、要求されることが着飾ることで良かった。悪質な者も中には居るからね……


 ひと安心して腰に付けた何でも入る四次元なポーチの中からお得意様用の品を出していく。綺麗な色と柄の着物、品のある輝く装飾品、女性には欠かさない化粧品、数々の品を出していく。


 彼女は出てくる品々に驚き、唖然として立ち竦んでいた。そんな彼女にこの品から選ぶように言うと驚きから立ち直り品々を吟味し始めた。やはり女性はどんな状況でもお洒落には敏感なようで、真剣に選び始めた。



『えっと、こんなものかしら?』



 彼女が控えめに選んだ物は、髪と同じ赤い着物と翡翠の首飾りに控えめの紅と健康的な色の白粉。簪はシンプルな銀細工のもの、私的に中々センスがあると思う。



『着付け、お願いね? こんな手じゃ、無理だから……』


 悲しそうに手が無い右手を撫でて頼む彼女に少しだけ涙が……大丈夫だ、貴女の死の真相は分かった。相手の犯人は命の続く限りその罪を背負って貰うから。だからどうか、貴女は輪廻の環に入って。きっと来世は幸せに……



『この上からで良いわ。貴方、既婚者でしょ?』


《な、何故分かったのでしょう!?》

(ハイハイ)



 下着とも言える白装束の上から着物を着せてくれるように提案された。本当は濡れて台無しになっている白装束を取り替えたいだろうに……死人に遠慮なんて要らないのに……殺人以外は。



『その提案はありがたいけど……良いの?折角の着物が……』


『良いのよ。こんな綺麗な着物が着れるだけでも嬉しいのに……ありがとう……』


『お礼を言われるのは嬉しいけど、それは最期に取っておいたら?』



 どんどん着付けを終えていき、髪を結い上げて簪を挿していく。赤い髪に銀細工の簪はとても映えている。日があればキラキラと光って綺麗だろう。


 死人に特有の青白い肌を生前に少しでも近付けるように白粉は健康的な色を選んだ。目には少しのアイシャドウを、唇は控えめの紅を塗り完成。


 前世では全然しなかった化粧をここまで出来るようになったわ。ま、ジンに気があるハイエナ達にナメられないように化粧をしたりもしたけど……ここまで上手くはなかった。


 我ながら上出来な仕上がりだ。



 化粧を終えて腕組みしながら可笑しな所はないかと見て無いことを確認して頷いた。


『うん。我ながら惚惚する出来! 素材が良いからより綺麗な仕上がり!』


『あら、お上手。』


《タラシになってますよマスター》

(口説いてない)


 まぁまぁ……お世辞をありがとうと言う彼女に鏡を渡しお世辞じゃないことを証明した。鏡に映る(死人は本来霊体で有ることが多く大概は映らない。彼女が屍として存在しているために見える)彼女は生前の頃の姿をしているのだろう。少しは近付けた事を祈ろう。



『生前の頃に近付けた?』


『近付けなんてとんでもない……生前よりも綺麗だわ……ありがとう。』


『それと、この手も……』



 着物の袖下から彼女の手を取りだし無い右手にくっ付けた。くっ付くか心配ではあったけど難なく付いたので安心する。



『これで少しでも近付ける……と良いけど』


『いいえ、剥がれた爪も……元通りにしてくれたの?』


『痛々しくて……』

《家を出る前にしていたのはこれでしたか》

(まぁね。)


 女たらしに恐怖を与えた爪の剥がれた手は生前の様にキチンと治した。しかし、結構これが骨が折れるのだ。何せ、治癒術を掛けると……ダメージを受けるから。なので単純に妖力でどうにかこうにか元通りに復元させたのだった。



『本当にありがとう……ダメね、言葉が……嬉しくて見つからないわ……本当にありがとう……』



 彼女の体が光だした。成仏しかけているのだ。良かった。彼女はちゃんと安らげる。


 輪廻の環に入ってしばらくの間疲れを癒せるだろう……今度はもう少し平凡な人生を送れると良いね……


 涙だろうか……彼女の頬を何かが流れた。







 朝が明ける……彼女は朝焼けの中溶けるように消えていった。遺された物は何もない。屍になって体は消滅する運命だった。


 けれど、綺麗に着飾ったままの姿で成仏したのだから……良いのだろう。王にはこの事は全て報告する。特に、犯人については。


 感情移入はダメなのだろう……けど、それだけじゃない。一度殺人を犯せばまた同じことをするかもしれない……それに、のうのうとのさばらせておくなんて言語道断。白の国の法では赦されない。



 さて、決意もしたことだし家に帰ろうかね……



 自分の足元に転がる自分が流した涙を拾い上げ私は家路についた。




「今回の色は水色とオレンジか……」

《悲しみと嬉しさの色ですね……何だかやるせないです。これが感情を持つって事なんでしょうか?》

(さあね、感情は時に邪魔って思うときも有るものだよ……でも、とても大切だから、大事にしなよその感情。)



 悲しみと幸せの色は朝焼けにとても綺麗に光っていた……





 グロテスクと言うよりホラー(笑)だったかもしれません。




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