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希望の光7

(なんなんだよこの人……)

政直をひと睨みした後に、有働は再びコンピューターに向かった。そして、再び作業に没頭しはじめた。

この男がどういう人間か、わかっていたつもりだった。自分の保身のことしか考えたことのない、悪党だと思っていた。それ以外にはあり得なかったのに、急にわからなくなった。


人が行動を起こすには、何かしら動機があるものと政直は考える。政直は常に世界を救うことを目指し動いているつもりだ。だから、今も有働の胡散臭い提案に乗っている。ナオミの言ったとおり、信用し難いとわかっている男に従っている。

しかし、有働の行動原理は見えて来ない。保身だけが目的にしては、あまりに行動的過ぎる。研究職でもエリートといえる立場を得た政直にとって、身の安全と快適な生活環境を得ることは容易い。本来なら牢獄で裁判を待たねばならない身でありながら、今この場にいることが良い例である…


(待てよ……)

政直は気付いてしまった。罪を犯した政府の高官たちが、今までどのような手口を使ってきたかを。

有働のやったように看守たちを買収するより、遥かに安上がりで安楽な方法があることを、政直は知っていた。

そもそも、無理を通して無罪を勝ち取る必要すらなかったのだ。

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