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選ばれし者2
「あれ?佐渡さんと一緒になんて、初めて」
ナオミには政直が罪人扱いされていることを知らされていないようだった。何せ、そのことを知らせるにはメッセンジャーと呼ばれているらしい少女のことを抜きには語れないからだろう。
とはいえ、この場で政直とナオミを会わせるのは有働の差し金以外には有り得ない。国の意向からすれば、国家機密に触れてしまった政直は関係者以外には面談謝絶状態にあるはずだ。
「もしかしてナオミ…有働さんに変な話を聞かされなかったか?」
ナオミの隣の席に座った政直は、恐る恐る鎌をかけた。
あの悪夢が正夢でないことを確認せずにはいられない。
「ああ…昨日、言われたわ。裁判のとき、有働さんに不利な証言をしないでくれって」
ナオミの返答に、政直は戦慄した。
あの夢が現実に近付いている事実を認めざるを得ない。
「そ…それで、まさか…」
政直は唾を呑んだ。
もしもナオミが有働に完全に屈服してしまったとしたら、もはや生きる希望も失われてしまう。




