表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
59/122

悪の華

政直が喚ばれたのは、有働の件についてだった。メッセンジャー拉致のことを聞かれると思っていた政直は、少し拍子抜けした。


「まあ、座れ」

上原と過ごした取り調べ室が、無闇に懐かしかった。政府に敵意を抱いたあの日が何年も前のことのように思えていたが、実際には数日しか経っていない。

それにしても、有働の口から座れと言われたのは妙だと思った。


「取り調べなんだから、カツ丼くらい用意しろよ…高級過ぎるってなら、鶏丼でもいいから…豆腐飯かよまあいいや」

おかしい。

被告人であるはずの有働が、まるで使用人のように看守にドンブリを運ばせている異常を通り越してシュールだ。


「あれ?取り調べは?」

これから何が起こるのか読めなくなった政直は困惑した。きつく無意味な取り調べかと思いきや、慎ましい会食が始まろうとしている。


「取り調べ?…ああ、そりゃ、方便だ」

ご飯に乗った木綿豆腐に醤油をドバドバかけながら、有働は爆弾発言をした。

「お前さんを買収するために呼んだんだ。食え食え」


あまりに突飛なことを言われて、政直はつい醤油差しを落としてしまった。ドンブリは有働のものより醤油まみれになってしまった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ