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天使の歌13

赤い花が空に散り

花吹雪が舞い散る下で

一人の少女が歌っていた

天使の歌を歌っていた

世界を救った歌を歌っていた


歌う少女の足元は

徐々に砂のように崩れていった

足首が砂になり

膝まで土塊(つちくれ)に沈んでも

少女は歌をやめなかった

それどころか

歌声はより高く力強く

青空の下に響いた

赤い花吹雪の中で

天使は歌を歌い続けた


やがて首まで土となり

笑顔の少女は目を閉じた

これで良いという顔で

少女は小さな体の全てを

母なる大地に戻しきった


少女のいたところに

小さな花が咲いていた

白い小さな花が咲いた

名も無き花が咲いていた



花は

平和の訪れを祝う人々を

微笑むように見下ろしていた


人に害することもなく

人知れずただ生えていた


再び動かねばならなくなる

その日まで



屠人花、これにて完結します。

思いのほか冗長な作品になってしまいましたことを反省しております。


治作「眠太郎懺悔録 sidestory アンラッキーヒーロー」

は七月上旬からの掲載を予定しております。

お読み頂きありがとうございました。


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