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天使の歌8




政直は驚いたが、それは嘘ではないだろうことは理解出来た。有働は人間としては信用ならないが、科学者としては一流であることに間違いはない。

「流石ですね。研究医から花を殺す研究に転じたと思ったら、今度は爆弾造りですか。

畑違いにも程があるが、あんたの執念にはほとほと……」

「いいや、これは友人の研究していたものだよ。小型で威力はあるが、制御が絶望的に難しく、致命的なことに日本全土を焼き尽くすわけにもいかないから、今日という日まで陽の目を見ることが無かった代物さ……」

なるほど、さしもの有働も爆弾までは発明できるはずがなかった。しかし、樹を焼き尽くせるならこれ以上の手はない。

「だとすると、今になって話すのはどういう理由ですかね?」

政直には得心がいかない。そんな奥の手があるなら、早く話してくれれば作戦も立てられたものを。

「さっきも言ったが、これがまた酷くデリケートなヤツでね。爆発の直前まで専門家がついて面倒を見てやらないと、いつ不発弾に化けるかもわからないし、いきなり爆発しちまう危険さえある」


政直は言葉を失った。そんなものは奥の手どころか、兵器とさえいえない。ただの危険物に過ぎない。

しかも、隊を壊滅に追い込みかねない規格外の厄介者でしかない。


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