102/122
希望の光14
『みるためっていうのはどういうことだ』
人類の抹殺が目的なら、そもそもメッセンジャーなど送ること自体がナンセンスだ。皆殺しにするなら、黙って花だけ生かしていればそれで済むのだから。
『じゅうぶんにころしたから』
メッセンジャーの返答は、要領を得ない。
政直のキーボードを打つ手が止まった。人間を病原菌扱いする考えを地球が持っていたことには胸糞が悪くなったが、それ以上にこの状況に好奇心がいっぱいになっていた。
「……どういうことだ?」
もはや花は世界中に広まりつつあるが、それでも人類を再起困難なまでに叩いたようには思えない。
「雑菌退治にしては、随分と控え目なことだな」
有働も同意見らしい。日本を主軸にアジアの数カ国が花による深刻な被害を受けているが、人類絶滅を目的とするならば充分に減らしたとは言い難い。
『なにをみるんだい』
要領を得ぬまま、政直は質問を続けた。
翻訳ソフトの欠陥と使用言語の相違により、意志の疎通に混乱が生まれることは充分に考えられる。迷うよりも、今このときに可能な限りの情報を得ることが重要だと判断した。




