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異世界転生したらメカ少女になっていた!! ~アーマード・コンフリクト~  作者: 藤谷 葵


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第13話:鉄くずの壁

 その後は交代で見張りをしたが、敵が来る気配もなく朝になった。

 レーションのドロップ率が高いために、増えてきたのでみんなで話し合った結果、朝食も食べることになった。ま、今のところは食べることしか楽しみがないしね。アイテムドロップの楽しみはまた別として。


「さて、食べ終わったことだしそろそろ行くか! あたいも今日は暗視装置を手に入れるぞ!」


 恭子ちゃんが張り切っている。元気になって良いことだがうっかり梓ちゃんが余計な一言。


「あ、あの……もしかして暗視装置って夜間戦闘でもしないと手に入らないってことはないですよね? 比較的初期装備な気もするけど、日中は出ませんでしたし……」


 恭子ちゃんは梓ちゃんの方を見て、ショックを隠せない顔をしている。分かりやすい人だ。


「まあまあ、また夜間戦闘あるやろ。まだうちと綾乃も持ってないんやし、そんなに気にせんでもええやろ」


 佳那子ちゃんが励ますがあまり効果はなかったようだ。話題を変えるべきと察したのか真夕ちゃんが口を挟む。


「さ、さあ、街を探しに行きましょうか」


 ずっと続いている草原を歩いていくと、何やら見えてきた。


「ねえ? なんか見えてきたよ? 何だろあれ?」


 あたしが指差した方向をみんなが見つめる。


「梓さん、敵の反応はありますか?」

「い、いえ、ありませんね」

「距離的に200m以上はまだありそうですわね? それであの大きさだと何か建造物でしょうか?」

「梓さん、索敵レーダーで警戒しておいて下さい」

「わ、わかりました」


 責任重要に感じているのか、梓ちゃんが緊張気味に答える。


「梓、そう緊張するな。索敵レーダーが反応するまでは、あたいたちも目視で確認しているから奇襲を受けることもないだろ」

「は、はい。ありがとうございます」

「礼を言う必要ねーよ。困ったときは助け合いだよ。そもそもあたいたちはこの世界に迷い込んでから困ってるからな。今後も助け合おうぜ」


 恭子ちゃんがいいこと言った。この辺りは流石に大人と感心した。

 あたしたちは警戒しつつその建造物に近づいていく。近づけば近づくほど大きなものと分かる。


「うわ~、結構大きいね? なんだろこれ?」

「壁……ですかね?」


 壁と言われてそれをまじまじと見る。まるで鉄くずを固めたような雑な壁である。それでも結構頑丈そうに見える。


「敵反応ありません」


 どうやら200m以内に入ったようで、梓ちゃんが索敵レーダーを確認したらしい。

 警戒を解いて、その謎の壁に近づく。すると鉄くずの壁の上方から叫び声が聞こえた。


「おまえら! そこで止まれ!」


 あたしたちは慌ててその声の方向に振り向く。すると弓を構えている人がいる。それとローブを着て杖を持った人。人がいたということに驚いて止まっていると、その弓を構えている人は更に言葉を付け加える。


「おまえら、この街で見たことないけど何者だ?」


 問われて困った。まさか「別の世界から来ました」なんて言っても信じて貰えそうもないし。

 そんなことを考えていたら、真夕ちゃんが手を上げながら応答する。


「私たちは迷子になってしまいました。ここがどこなのか分かりません。助けて貰えないでしょうか?」

「……迷子か、ちょっと話し合うから待て!」


 そういうと、その弓を構えた人は弓を下ろし、隣に居た杖を持ちローブを着た人と話している。


「上官に報告するからその場を動かずに待て!」


 その言葉に佳那子ちゃんが小声で呟く。


「なんか威張り散らして嫌な感じやな」

「でも敵ではないはずですわよ? 梓さんの索敵レーダーに反応はないから、敵意はないはずですわ」


 言われて見ればその通りかもしれない。敵意があったら既に攻撃を仕掛けて来ているだろう。

 しばらくすると再び声をかけられる。


「おい! おまえら! 壁を右手に周れ! 出入口の門があるからそこに迎え!」


 そう言われてあたしたちは壁の右側の方に歩き出す。すると再び声がかかる。


「逆だ逆! すまん! こっちから見て右だから、おまえらからだと左だ!」


 逆だったか。まあよくある間違いだよね。向こうとこっちで右の方向が変わるし、相手がどっちの立場から右と言ったのか分からなかったりする。まあこの場合はどちらが悪いともいえないと思うが、口調の割に素直に謝るとは意外であった。

 そして、あたしたちは言われたとおりに左側の方に歩いていく。壁沿いに歩いているので壁を見ながら歩く。どうやらこの壁は『倒した敵』を固めて作ったようだ。まあ木の柵とか煉瓦の壁よりは強いだろうね。

 しばらく歩くと壁に扉がついており、そこが開かれている。扉といっても普通の家の扉よりも大きめだが、お城のような大きな扉ではない。

 私たちはそこを入ろうとすると、一人の男性が立っていた。

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