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水中探査と君  作者: 大山 治郎
二章
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 桜は帰還後、何度も仲間と海に出て行ったが、いつも一人で帰って来るのだった。


「呆れた幕府は、この話を闇に葬ったのさ。水中都市なんてなかったのだってね。責任を取った桜は島流しにあった。水中都市があったのか、真実は闇の中。誰もわからない」

「それで、俺らが調査を依頼されたのか」

「そうさ、選ばれたんだよ。極秘水中探査員にね。」修一は深刻そうな顔で言った。

「なぜ、俺たちなんだ?」


「それは、俺のせいだ。」と黙っていた鬼島がポツリと呟く。この言葉に違和感を覚えたが、鬼島と桜についてこれ以上深く聞くことはなかった。

本音を話すなら、聞いていなかったと云うほうが妥当なのかもしれない。なぜなら、その時俺の頭のネジが外れていたからだ。

 俺たちが主人公で、国からの極秘任務に遂行する。それは、もう人の話など聞く余裕を作らなかった。俺の頭は、余計な糖分を使用した。混乱する。

生死を彷徨う人間にもはや、正常な理解力などない。 異常な興奮状態は無意識に聴く耳を閉ざした。

だが、どうして俺らが探査員に選ばれたかの理由は、この時はまだ闇の中だった。


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