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水中探査と君  作者: 大山 治郎
二章
4/20

大海

 「うわぁ――、綺麗ねー。」


腹から出たバカでかい女の声が、俺を夢の世界から引き起こした。

クラスメイトの亜美の声だ。

なんだか、眩しくて暑い。体を起こしゆっくりと瞳を開けるとそこには、

エメラルドグリーンで覆いつくされた大海が、俺の目の前に広がっていた。

先ほどまで下校道にいたはずだ。はて、これは夢だな。うん。そっか、学級閉鎖も夢か。全部夢だ。初めて俺は、明晰夢ってやつを体験してるんだな。夢と分かった以上、このすばらしい光景を忘れまい。俺は光輝く大海を目に焼き付けようとした。


 「宗太、美しいだろ。海って言うものはさ、本来こんなにも・・・・・だ」

なに。鬼島が何か言っている。肝心の部分は風の音で聞こえない。

「では、大原さんよろしくお願いします。」修一は、丁寧な口で、近くに座っている大原という女に会釈した。端正な外見で姉貴感が強く、いかにも知的そうに見える。俺が見とれていると、この女が指笛を鳴らした。次の瞬間。

「グォー、グォー」と海の中から大きな音がした。俺は、あまりの騒音に驚き尻もちを付いた。

 海面が揺れる。この音は鯨の鳴き声のようにも聞こえる。

そのほんの数分後。海面からマイクロバス程の潜水艦が顔を出した。少し錆びついているのが、味が出てカッコいい。顔の部分に SECRET号と書かれてあった。不思議な名前だなあ。

「よし、乗ろう」修一の一言で、皆は中に入っていった。それにしても中は、広い。クラス全員が裕に入れそうである。窓ガラスは、向こう一キロは見える程透き通っている。其の上、廊下には無料のドリンクバーが設置されていた。しかも当たり付きだ。

入り口付近には、黄金に纏われ「注意」

と赤文字で書かれた謎めいた部屋があった。(何だこの部屋、金が使われ豪華だ。)

俺はこの部屋に何か隠しごとがあるのではないかと想像した。

座席に着くと、鬼島が重い口を開いた。

「宗太、よく聞いてくれ。今から僕たちはこれに乗って深海に行く。海の調査をしに行くんだ」

(調査?はいはい、この夢は未知の深海探査っていう名の冒険系なんだね。ほほう、やってやるよ)俺は、心の中でガッツポーズした。ついに俺をわくわくさせるイベントが生じた。これは夢ではあるが。退屈な人生とはさらばだ。神様ありがとう。どうか探査が終わるまで覚めないでおくれよ。と願い、修一の話を聞く。

「まず、ここにいる選ばれた四人は、国から頼まれている任務に当たる。これを見てくれ」

その言葉で、窓がスクリーンになり映像が流れた。

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