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水中探査と君  作者: 大山 治郎
三章前半
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「おやすみ」


「おやすみ」


 宮殿の二階には寝室がある。俺たち男らはそこで眠ることにした。

 深夜二時ごろ、丑三つ時に俺は目を覚ました。隣には、修一と鬼島がいる。どちらも気持ち良さそうに眠っている。トイレに行きたいが廊下は長い。迷宮であるからして幽霊でもいるのではないか。ただ俺はもう高校生だ。そんなことに怖がる子供ガキではない。だが、そうはいっても怖いものは怖い。急いで用を足し、寝室に戻りかけた時、背後から視線を感じた。

まあ、気のせいだろう。人間考え方一つでどうにでもなる。早歩きで歩くのだが、やはり嫌な予感がした。俺は冷静さを保つため、深呼吸をした。一旦落ち着いたのでゆっくり寝室に向かった。


外から「ゴーゴー」と聞きなれた音が聞こえた。

(なんだ、鯨かなあ。鯨の鳴き声にそっくりなのである。)この音はもしかして、潜水艦ではなかろうか。俺は先ほどのことを思い出した。潜水艦の窓ガラスが割れ何処かに行ったことを。そうだ、潜水艦に違いない。

外に出る。相変わらず、海の中なのに呼吸ができている。先程の音は宮殿の後ろ側からした。蛙のように泳ぎ向かう。結構楽しい。


(おー-、やっぱりそうか。)予想通り、潜水艦があった。錆びついておりSECRET号と書かれてある。目立つ外傷などなく、今にも動き出しそうである。俺は勇気を振り絞り、中に入ってみた。扉が閉まる。すると、徐々に中の海水が抜けていった。暗いかと言われればそうではない。近くは見える。手さぐりに歩いてみると

「注意」と書かれた部屋に当たった。興味津々であることに嘘はつかない。俺は、鬼島と大原がいないことを良いことに悪企む。そっと扉を開ける。

 外観同様、黄金の部屋だった。豊臣秀吉の「黄金の茶室」に相違ない。この部屋は、国のお偉いさん用の部屋なのではなかろうか。俺は怪しいと見た。非常に怪しい。何かあるに違いない。仕掛けがあるよな。隈なく手掛かりを探した。しかし、何にも出てこない。どうしてだ、絶対謎を紐解く鍵があるのに。しかし、どうにも駄目だった。宝があるのに見つからないとはこのことだ。だが、俺は諦めない。休憩をしようと思い、椅子に腰を下ろすとふかふかだった。深夜ということもあり流石に眠たい。結果的にこの部屋は何もなかった。帰ろうか。せっかくだし自販機でコーラでも買おう。

ラッキー、当たりが出た。飲み物はこれ以上要らないし帰ろうと思い歩くと、急に睡魔が襲ってきた。俺は睡魔に襲われやすいな。やっぱり今日はここで寝ようと決めた。それにしても、あの自販機の当たり表示が10分とは長いなあ。そんなに普通あるか、いやない。まあ、良い。寝る。黄金の部屋のふかふかの椅子に再び座り目を瞑った。


 男は、眠ってしまった。(商品が押されてません。速やかに押してください。まもなく、secret 号発車します、繰り返します)


 その頃男は夢の中だった。

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