過ぎてく炎と流れ星
え~多分ですけど、過去一長いですね。
「それで、こうちゃん。」
「・・・はい?なんですかねぇかぐや教授~」
「私はプロポーズされたわけじゃないですか尼子君。」
「はいはい。そうですよ。」
「なら、私にすることがあるんじゃないの?」
「・・・あの~何をすればいいんだ?」
いや、分からんよ。だって俺鈍いもん・・・なーんて言ったら確実に仕留められるな。うん。誰にとは言わないけど。
「こうちゃん、すっとぼけてるの?」
「ははは・・・ナンノコトヤラ。」
「・・・キス。」
「はい?」
「だ~か~ら~・・・ここでキスして。」
・・・難易度高くない?だってさ、今メッチャ見られてんだよ。しかも3割くらい殺意の目だよ!
「・・・」
「あれ~こうちゃん。もしかしてたくさんの人に見られてるから恥ずかしくなっちゃた?さっきあんないいこと人前で言ってないのに?」
「は、ハイ。」
「いや、ホントだったんかい!」
そりゃ、キザだと思ったよ!ましては痛いやつだと思ったよ!!だってさだってだ…
少しだけ俺はぼやきにぼやいているとキャンプファイヤーは終わっていた。いや、ヘタレにもほどがあるだろ。
「ねぇ、こうちゃん。」
「なんだ?いきなり。キャンプファイヤーは終わったぞ。」
「うん、知ってるよ。少しさ湯あたりしちゃったから外に行かないか誘おうと思っただけだよ。」
「・・・そうだなぁ~行くか。外に。少し星でも眺めるか。」
「うん!!」
彼女の天真爛漫な笑顔とともに外に出た。
「こうちゃん。」
「ん?どした。急に。」
「今これどこに向かってるの?」
「・・・あぁ、そのことか。えっとな。水辺。」
「水辺!?いや、理解が追い付かないんだけど!?何、私のこと落として殺そうとしてる!?」
「んなことするかバカ!なんでさっきプロポーズして結婚してくれた相手に対してそんな仕打ちするか!まぁ、少し見せたい風景があるんだよ。」
「・・・」
「かぐや?」
なんか、かぐやはぽかんと口をあけながら指をさしていた。
「どうしたんだ本当に…えっ?」
『グルルルル…』
「ね、こうちゃん。」
「なんだ、かぐやさんや。」
「これってさ、正直言って・・・絶体絶命?」
「・・・ノーコメントで。」
なんと、俺の背後にはクマがいた。・・・詰んだな人生。多分だけど。あぁ~主人公とヒロインに対しては補正がないのか?(※あります。)
「どうしよ?コレ。」
「う~ん、異世界的に言えばこんなんじゃないか?・・・テイム!!」
『・・・・グルギャァ嗚呼亜ああああああゴロgyg氏yばううぇこんd祖いvjへS!!』
「こりゃ、あれだ。かぐや。理解おけ?」
「うん大丈夫分かってるよ。こうだね。それじゃ、せーの!!」
「せーの!!」
そう叫びながら俺とかぐやはある物をぶん投げた。
「「取ってこい!!」」
クマの好物である鮭とプー○んの好物を…
この後何とかクマから撒いてきた俺たちは少し予定よりも早く湖に着いた。
「「はぁはぁ・・・つ、疲れた~・・・」」
流石に全速力で走ったからな、疲れたな…かぐやも息上げてるし…ってなんかエロいゲフンゲフン!!おっといけない気が乱れちまった。
「大丈夫かかぐや?」
「う、うん・・・だ、大丈夫だよ。でもさすがに疲れるね全速力で走るの。」
「・・・だな。」
「「・・・・」」
疲れすぎてついにしゃべらなくなってしまう。その少しの沈黙の時間がある意味何かを迎える。
「「ん?何だろう・・・この光?」」
俺たちの周囲には小さな光が包む。そして、水面には流星群と少し形を崩した満月が映る。
「「・・・・」」
2人で空を眺めると幻想と夢幻の世界が重なった。
「綺麗・・・」
「あぁ。・・・ホントに綺麗だ。」
「こうちゃん。」
「なんだ?いきなり。」
「・・・」
少しだけ彼女の顔が赤く染まっている気がした。俺は少しだけふけっていた。今のこと、これからのこと、そしてかぐやと出会った時の日のこと。全てが流れてくる。さっきのはさっきだ。やっぱり。
俺は・・・
彼女のことが好きで好きでしょうがないんだ。
「かぐや。」
「こうちゃん、好きだよ。この世界で誰にも負けないくらい私はこうちゃんのことが好きだよ。」
「・・・俺も、好きだよ。かぐや。」
静かな空間に一枚の花びらが散る。俺は彼女を同時に抱きしめた。
「俺は誓うよ。病めるときも健やかな時も。」
「っ!!あっ・・・富めるときも貧しき時も。」
「愛し、敬い。」
「慈しむことを・・・」
「「誓います。」」
時間はあと少しで12時になろうとしていた。シンデレラの魔法とか白雪姫やらのおとぎ話とか・・・そんな魔法に包まれたような空間で俺らは唇を重ね合わせた。
次回!三日目夜!肝試し編で合いましょ~!!
後、来週中に出せれば新作ラブコメ行きます。




