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幼馴染ちゃんは諦めない。



今日もよろしくお願いします。






早姫姉の自爆作戦により、俺と早姫姉の関係については「他人に口外しない」ことで、話は決着した。

その後は、京都観光へと戻る。口止め料がわりだと、女子二人が食べ歩いた代金は、全て早姫姉が払っていた。


「抹茶たっぷりソフト、これ何本でも食べれるな〜」

「だめだよー、茜。お腹壊すんだから」

「大丈夫。あたしの胃まじつよだから」


茜も、星さんも、まるでなにごともなかったかのように楽しそうにしていた。


「幸太も食べる? 口開けて」

「……俺はいいよ」

「なーんだ、もったいない。今なら一口ワンコインの大セール中だったのに」

「金取る気だったのかよ!」

「あたしの五百円玉貯金が狂った〜」


やけにご機嫌になった茜につられて、俺も二人に加わる。

ただ早姫姉だけは、常に一歩後ろを歩いていた。

生徒を見守る、教師としてあるべき姿。……というよりは、なにやら思い詰めた様子に見えた。

それは午後四時、スタート地点の広場で終礼をする際になっても変わらない。


「では、解散とします。……えっと、すぐにお家に帰るように、その、お願いします」


歯切れの悪い締め方だった。いつものキレは見る影もない。

けれど、それしきで中川クラスの統率は乱れない。

「こんな時こそ、速やかに動きましょう」

代理リーダーたる委員長の号令に、全員が不平一つ言わず従っていた。訓練されすぎていて怖くなった。

もちろん俺も寄り道などしなかった。茜と星さんと、電車で地元まで帰ってくる。

最寄り駅で、反対口に家のある星さんに手を振り、


「あーあ、玲奈の家がこっちならなぁ」

「俺といるのが嫌なら、一人で帰るけど」

「そうじゃないっつの。前までは幸太でもよかったの。家隣だったしね。でも今は、幸太も途中までしか一緒に帰れないじゃん」


幼馴染と二人。夕暮れの住宅街を分け入っていく。


「それにしても、まさか、中川先生と一緒に住んでるなんてなぁ〜。それも初恋の人で、いとこって、正直めちゃくちゃすぎて、なんだかわけ分かんない」

「……全部本当だからな。俺も最初はそう思った」

「違う違う。あたしが分かんないのは、幸太」

「俺? なんで、どこが」

「本当にあたしの知ってる幸太? 誰かが化けてるんでしょ。怪人二十面相なんでしょ」


茜が隣から、俺の頬をつまみにくる。面の皮を剥がそうにも、一つしか顔はない。


「だって、あたしの知ってる幸太は、一日ゲームしてるだけで、他人なんてどうでもいい! そんな感じなの」

「即刻、俺への認識を改めろ」

「言われなくても、ちょっと見方変わった。だって中川先生のことは、しっかりかばってたもんね」

「……それがなんだよ」

「べっつにー? ちょっと変わったなぁってだけ」


ふと、茜の目が遠くなる。

ちょうど川沿いに出るところだった。河原に転がっていた石を、彼女は軽く前へ蹴る。


「それ、茜が言うか? ギャルデビューしたくせに。昔は石ころなんて蹴らない優等生だったろ」

「でも、あたしはずっと変わってないよ」

「いや、髪の色もスカートの丈も」

「ちーがーう。もっと根本の話をしてるの」


根本と言われても、ピンとこない。

俺はさっき茜が蹴った石を、軽く靴先で遊ばせる。茜の前へパスをした。

彼女はそれを思い切り蹴る。


「ねぇ、またセンセのこと好きになった?」


ゴール、とはならず。ガードレールに弾かれていた。ガーン、と鉄の振動する音が響く。


「……元から好きだよ。親戚なんだから」

「そういうことじゃないの分かってるでしょ。いけず」


なんの抗弁もなかった。俺は、ありのままを伝えることにする。


「悪かった。でも、分からないんだよ、俺も自分のことが」

「…………あっそ。ねぇそれってさ、まだ好きってわけじゃない、って考えていい?」

「……そうなるな」

「そっかそっか。なるほどなるほど♪」


茜は、急にご機嫌そうにくるくる回りながら俺の前へ躍り出る。

その度にスカートがひらひら、限界ラインまで揺れた。気を取られていると、くるっと俺の方を見る。


「ねぇ、この前のなんでも言うこと聞いてくれる約束。なにしてもらうか今決めた〜」

「……人生かけて尽くすのはナシだからな」

「うん。そんなんに比べたらもっと小さな話だっての。あのさ、ゴールデンウィーク中、あたしの家泊まりにきてよ」

「……え?」


驚きで、足が止まってしまった。


「いやいや、おじさんおばさんに悪いし」

「安心してよ。あたしの両親、いないから。出張なんだってさ。一人じゃ寂しいから、一緒にいてってだけ」

「……いや、もっとまずくない?」

「幸太がそういうことするなら、ね。あたしは拒まないよ」

「しないし、拒めよ。嫁入り前の娘なんだから」


俺のツッコミはさらっと川に流し捨てられる。茜は、企むように笑んだ。


「ちなみに、拒否権はないよ〜。なんでもするって聞いたし」




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