バタフライ効果
今部室には、ネコミとひなとキョコが居る。
「というわけで、今日はネット小説を読む人が集まっているので、最近読んだネット小説について語ろう」
「はーいはーい」
ネコミが激しく挙手する。
「なんだね、ネコミ君」
「最近ボクは『異世界転生にはもう飽きた』って小説を読んだよ」
「現代ネット小説に反するタイトルだね」
とひな。
「異世界転生を司る神が主人公なんだけど、異世界転生する人が多すぎて、神が嫌になっちゃてさ。転生者を皆にチート能力を与えず、生きていくだけでも大変な場所に生まれさせて、異世界転生を後悔させるストーリーなんだ」
「それはまた、すさまじいストーリーだな」
「そういえば僕はこういう小説を読んだよ」
とひな。
「どんな?」
「『ハイパー・バタフライエフェクト・インパクト』という小説だよ」
「バタフライ効果がテーマの小説か?」
「うん、とある少年が小石を蹴ったことを引き金に、すべてがドミノ倒のように世界が滅んでいく小説なんだ、なかなか面白かったんだけど――」
「けど?」
「途中のまま二年間更新がないんだ」
顔を下げるひな。
「・・・・・・おそらくプロット通りに進まなかったか、思いつかなくなったのでしょう。よくあることです」
とキョコ。
「で、キョコは何作途中で書きやめたんだっけ?」
「・・・・・・二〇作です」




