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夢の異世界記-短編をつらつらと-  作者: ジェンキンス
4/5

???



私は誰なのだろうか?



私は何なのだろうか?



果てることのない疑問と果てのないこの場所。



一寸先は闇という言葉が存在する。

お先真っ暗ともいうかもしれない。

だとしたらなぜ目の前にあるのが闇とわかるのだろうか?



一寸先は闇ということは一寸先も見えてはいない

ということなのではないのだろうか?

何も見えてはいないのなら、なぜ目の前にあるのが闇とわかるのか。

ただ単に暗い色の光かもしれないのに。



それは置いといて、なぜこのような話になったのかを説明しようか。



私は今浮いている。

比喩ではない、実際に浮いているのだ。



どこかもわからず

なぜここにいるのかもわからず

そして私というモノもわからない。



目の前にあるのは、

真っ暗な闇なのか、真っ暗な光なのか、はたまた全く別物か。

わかるのは何もわからないということだけ。



このくらい世界で私は一人なのか。

それとも二人、それかもっと大勢なのか。

何もわからない。



しかし。



今重要なのはここがどこなのかということでもなく

私以外に人がいるのかということでもなく。



私が誰なのかということである。



まず、私とは何なのか?



人か?

悪魔か?

天使か?

それ以外の異世界生物なのか?



私という個体は一体何なのか。

私は何でありたいのか?



もちろん、人だ。

人がいい。



なぜだ?

また疑問だ。

疑問が尽きないどころか、増えていきそして消えない。



私が人という枠に収まっていたとしよう。

私は人?

それともヒト?



それすらどうでもいい。

結局私はその言葉ですべてを諦めてきた。



すべて?

私はここ以外で何かをしていたのか?

いや、していたのだろう。

それは間違いない気がする。



予測の域を出ないが。



ん?

結局のところ、私は人なのか?

疑問の堂々巡り、とても恐ろしい・・・。



人であった記憶はないが、人であったという確信はある。



おかしな話だがそういう風に私は思った。

希望なのかもしれない。

だけど、希望にしたくはない。



少し進んだ。

私は人だ。



そして、また疑問にぶつかる。

人?ヒト?



境界線すら怪しい両者だけど明確な違いはあると思う。

人でありながら人の枠を超えているのがヒト。

これは的を得ているのではないか?



分け方を明記したところで改めて。

私はヒトかもしれない。



なぜなら人ならこんな経験はしないだろう。

しないだろうか?

それすらわからないかもしれない。



思えば、今までで明確にしてきたのもすべて私の

思い違いかもしれない。

ただ、そうなると疑問が振り出しに戻ってしまう。



はぁ。



どうしたらいいのだろうか。



わかった、私が何者かって言うのは一回忘れよう。

忘れてるけど。



私は、なぜこんな場所にいるのか。

これに絞ろう。



・・・・・。



思い出せないのならこれもまた意味なき問いか・・・。

本当に何も思い出せないな。



誰か。

どこか。

なぜか。



何一つ思い出せない。



そして、私の意識が一回ブラックアウトした。






おはようっ!

今日もいい暗さ加減だね!



・・・・・。



やめよう、空しくなるだけだ。



「ん?」



今気づいたが声が出せる。

随分と若いな。



「あーあーあー!」



ふむ、好き勝手に喋れるかな。

いい加減思考するのも疲れてきた頃合いだ、ちょうどよかった。



「だからと言ってもどうなるわけでもないのだがね」



実に困った。



喋れるようになったついでに何かしら思い出さないものかね。



「実に困った」



それか、何かしらの変化が起きないものかな。

例えばいきなり目の前に椅子とテーブルが出てくるとか。



・・・・・。



わかってた、何もならないことを。



今日?時間間隔すらわからないから今日であってるか

わからないけど寝よう。



ただ単に意識を飛ばすだけだが。






「あー

出てくるんだったらコウチャとかも頼むんだったか」



いや、その前にコウチャってなんだっけ?

得体のしれないものは頼んでくれるなよ、私。



それにしてもこんな時間たってから椅子とテーブルが出てくるなんてね。

驚き通り越してわけわからないよ。



文字通り、何もわからないわけなんだが・・・。



椅子に座るか、何か思い出すかもしれん。



・・・・・。



「紅茶ってそんな感じの味だったか、これなら頼みたいな」



思い出すとしてもほかの事があるのではないだろうか。

よりにもよって紅茶の味と正体とかどうでもいいにもほどがある。



まぁ。



「次出てくるときには紅茶も出てくれると嬉しいことには違いないな」



そして、また意識を飛ばした。






次起きたら知らない場所にいた。

視界が優れない、体もだるい、声すら出ない。



これこそ訳が分からない。



私は何なんだ?



わからないが疑問の堂々巡りはやめよう。

あのくらい世界から抜けたんだ、今までの記憶を思い出しながら

これからを頑張るか。


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