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あとがき

 ここまで読んでくださった皆々様。

 最後まで読んでくださって、ありがとうございました。

 

 最後に、あとがきです。このお話ができたきっかけと、ラストが変わった、ふたつの出来事を、あとがきというより、裏話のように書いています。本編の内容に触れていますので、未読の方はご注意ください。




 きっかけは確か、一枚のイラストだったと思います。

 フアンとパロマの原型となった二人のイラストを、ある日私は描きました。名前も無いキャラクターを描いて、台詞を言わせて、そうやってお話を作ることがよくあります。STEAL ME! もそういったお話の一つでした。

 名前も決まらないままに、ストーリーができていったのを覚えています。もう四年も前に原案が浮かんだのを、今落書きを引っ張り出して確認しました。月日が経つのは早いですね。

 そう言えば、前「涙色の紫」に、このお話の冒頭を載せていました。

 結局一度、HPは閉鎖してしまったのですが、必ず書きますと言い残したのを覚えています。やっと、約束を果たせました。


 とにもかくにも、なかなか長いおつきあいの話なのです。


 四年前には、長編を書くということができなかったのかもしれません。途中まで書いて、そのまま数年放置されておりました。

 エストレージャを書き、HPを再度始動させ、今なら書ける、と思いました。


 最初に思い描いていたお話と、大筋は変わりません。

 セサール(パロマの兄)が原案では大活躍でしたが、全てシャルルに持ってかれました。シャルルが裏の主役なのですになるとは思わなかったですし、アルベルトも、こんなに反抗的ではありませんでした。いろいろ、変わりますが、とにかく。

 盗んで戻って盗み返す、というのは決まっていたのです。


 最後が、予想外でした。


 私は、最後の最後を書くときに、うんうんとうなされるように、数週間書けなくなってしまいました。

 フアンが屋敷に突入するあたりです。もちろん、どうやって取り返そうかでフアンと一緒に悩んでいたのもそうなのですが……その先のことです。盗み返してから。

 泥棒としてパロマを盗んで、それでいいのか?

 その後、二人はどうするの?

 様々な疑問に、最後の最後でぶち当たってしまったのです。

 そんな結末、何より二人が納得しないだろうと。キャラがそれだけ確立して、自分の思わない方向へ導いてくれたのですね。

 そんな終わり方無いわよ! もっとけじめつけなきゃいや、とパロマが凛とした目で私に言ってきました。フアンも、俺は泥棒はやめるよ、と言い出すのです。

 何度も考えて、やっと森から抜け出せたみたいに、答えが出ました。この二人は、一旦離れることを選ぶのだと分かった瞬間、ホッとしたのを覚えています。そうね、それだわ、と二人が寄り添いながら笑っていました。


 なんだか変なことを言っている風でもありますが、長編は特に、キャラクターが一個人として話しかけてくるような感覚によく襲われます。キャラが勝手に動く、ということは、これに近いのかもしれないです。


 紆余曲折ありましたが、なんとか書ききることができました。

 本当はもっともっと、お話したいことがたくさんあるのです。

 でも、とりあえずは、これだけ。



 協力してくれた方々に感謝を。

 特別に、いつも私の書きたての文章を読んでくれる友人に。彼女は、いつも私の荒削りな作品を読んでは、たっくさんの感想をくれるのです。感謝してもしきれません。ありがとう。



 そして、ここまで読んでくださった皆々様にも、もう一度、たっくさんの感謝を。

 長いお話でした。

 ここまで読んでくださって、ありがとうございました。



 他のキャラクター達も、みんないい子で、他のお話がたくさん浮かんでいます。

 また、彼らのお話を書きます。

 そのときはどうぞ、よろしくお願い致します。



                   2013/3/12(HP掲載時) 村咲アリミエ 



 このお話、不安と言う言葉をあまり使えないお話でしたという事を、最後にどうでもいい裏話として。

 フアンは不安に思って、パロマはフアンを不安そうに見つめ――フアン不安フアン不安。

 「不安」は、よく使う言葉なのですが、この話ではほぼ使っておりません。

 まさかこんな目に合うとは、四年前の私は思ってもみませんでした。



***


 改めまして、ここまで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます!!

 小説家になろう、では、各話ごとにアクセスが分かるため、毎日そのアクセス数に元気づけられておりました。

 少しでも楽しんでいただけたのなら、これ以上の幸せはございません。


 こんなにも長い作品を読んで下さり、本当にありがとうございました。

 たくさんの作品があるなか、この作品と出会っていただけたこと、奇跡のようにも感じます。

 読んでくださった皆様に、心から感謝します。


 2013/4/8 村咲アリミエ


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