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ヴィルフォングへ

久しぶりの投稿ッス


俺達はさっきの男達が追ってこないように、さっさとこの村を去ることにした。

愛車、キューレにまたがり、後ろにユキを乗せた。


「しっかりつかまってろよ?」

「は、はい!!」

「おし!!」


魔力を流し込み、俺達は村からヴィルフォングに向けて出発した。


だが、走り出して後悔したことがあった。

それは、ユキを後ろに乗せたことだった。


「……」

「どうかしたんですか?」

「いや……」


背中に柔らかい物が押し付けられているのが、わかってしまう。

かといって、俺が後ろに座って運転するのは、少々危険だ。


「……」


どうしようもないのか……。















































村から出て三時間ぐらい経った頃、ようやく背中の感触を遠く彼方に飛ばす事ができた。


「ふぅ……」

「どうしたんですか?」

「いや、なんでもねぇ。それより、このまま行ければ、ヴィルフォングには五日もあれば着くはずだ」

「本当に助かります」

「いい。ヴィルフォングには知人がいるから、ソイツん所に行くと思えばいいからな」

「知人、ですか?」

「あぁ、元剣士のな」

「元ってどういう……?」

「あぁ、今はご老体なんでな。グレゴリア大戦が終わった時に、現役を引退してな」

「そうなんですか」

「あぁ」

「その方との関係を伺っても?」

「まぁ、戦友かな」

「戦友?」

「俺もグレゴリア大戦に駆り出されてたんだ。そん時組んだのが、ジジィだったってわけ」

「そうなんですか。なんだか、そのお方に会ってみたいです」

「あぁ、まぁ、いいんじゃねぇか?変態だから気を付けた方がいいけど……」

「へっ!?」

「すれ違う若い女、全員に痴漢行為をするようなジジィだから」

「そ、それは……」

「昔はよく尻拭いをさせられたぜ」

「ご、ご愁傷様です……」

「まぁ、剣の腕だけは、かなりのモンだったからな。一応尊敬はしていたさ」


それから日が沈むまでの間、俺達は他愛もない話をし続けたのだった。



















































日が沈み、辺りが暗くなってきた時、俺達はこの大陸で一番デカい森に入ってしまっていた。


「んー、こりゃ運転しない方がいいな」


だんだん、視界が悪くなってきている。


「よし、今日はここまでだ」

「はい」


俺は辺りに転がっている小枝を集め、ボロボロの銃を取り出した。


「何をするんです?」

「まぁ、見てろって」


俺は銃口を集めた小枝に向けた。


『全てを燃やし、全てを葬り去る、冥府の劫火よ。我が命に従い、我を護り給え』


詠唱を済まし、銃に魔力を装填させる。

あとは、普通の銃と同じく、引き金を引けばいい。


 ドン!!


そんな音と共に、小枝は燃えだした。


「す、すごいです!!今のどうやったんですか!?」


俺の一連の動作を見て、ユキが興奮していた。


「落ち着け、落ち着け。俺は銃士でもあるし、魔銃士でもあるんだよ」

「す、すごい……」

「まぁ、本当に凄いのは、この銃の方なんだけどな」


俺はボロボロの銃を目の前に掲げた。


「これは?」

「俺の親父の形見だ」

「形見、ですか……」

「そんな悲しそうな顔すんな。俺の親父は魔銃士だったんだ」


俺は親父の笑った顔を思い起こした。


「この銃はな、有名な物らしいんだ」

「名前はなんと?」

「ギルクォーツ」

「ギルクォーツ、ってあの?」

「たぶんユキが思ってるのであってると思う」

「ギルクォーツって、封印されてたんじゃ……?」

「たまたま親父が見つけ出したらしくてな」

「そ、そうなんですか」

「まぁ、俺も驚いたさ、最初は」

「へぇー」

「まぁ、そんなことより、飯にしよう」


俺は話を切り上げ、飯の準備を始めたのだった。



武器設定

☆ギルクォーツ

大昔に封印された魔銃。

最高位に位置するギルクォーツは、扱うために相当の技量を要する。

しかし、ギルクォーツを完璧に使いこなせれば、ギルクォーツの右に出る物は無い。

リクはギルクォーツを8割ほど使いこなせている。

リクの父は、完璧に使いこなしていたとか。


こんな感じ。


感想バッチコォォォィイ!!

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