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4.転生

気がつくと、見渡す限り真っ白な部屋の中に寝ていた。

 まるで角砂糖の中に入ったみたいだ。

「目が覚めましたか?」

 どこからともなく声が聞こえる。

 しばらくすると1人の少女が舞い降りてきた。

 その少女は黄金色の髪で背中から雪のように白い翼が生えており、白い衣服に身を包んだ、アニメとかによく出てくる天使の姿まんまだった。

その天使はふわりと降り立つなり、口を開く。

「あなたはトラックに撥ねられて死亡してしまいました。」

 というなり、哀れみの表情をこちらに向けてくる。

 しかし続けて、

「あなたは死ぬにはまだ早いと思い、ここに呼びました。」

「俺は今生きているんですか?」

「あるのは魂だけなので、生きてるとも死んでいるとも言えない状況ですね。」

「へ〜。」

「それはそれとして、続けていいですか?」

 少女は困ったような顔をして聞いてくる。

「遮ってすいません。続けてください。」

「あなたが思っているように私は天使です。そして、あなたを転生させることができます。」

それを聞いて俺のオタク魂が燃え始める。

「それって、異世界転生ってやつですか!?」

「死んだばかりなのに切り替え早いですね。まあ、そうですね。」

「その世界はどんな世界なんですか?」

「えっとですね…その世界では魔法やスキルが存在している、日本のアニメとかに出てくるあなたの想像通りの異世界ですね。」

「日本文化に詳しいんですね。」

「まあここにはなんにもなくて暇なので色々と楽しませてもらってます。」

 と照れくさそうにはにかむ。カワイイ。

「私の話はいいんですよ!それで転生しますか?」

 顔を赤くして()かしてくる。

「まだ質問していいですか?」

「さっき急かしといてなんですが……そんな急いでいるわけではないのでいいですよ。」

「ここって若くして死んだ人が来るんですよね?」

「そうですね。」

「じゃあここに男女二人組がきましたか?」

 どうしても迴斗と氷翠のことが心配だ。

「ちょうど昨日来ましたよ?」

「そのふたりってどんな見た目でしたか?」

「少し紺色がかった髪色をした男性と、雪の結晶のアクセサリーをつけた女性でしたね。お互いをヒスイとカイトと呼びあっていましたね。」

 間違いない。迴斗はまだしも氷翠という名前なんてそうそうない。しかも、アクセサリーも髪色も一致している。

「その2人もその世界に転生しているのですか?」

「はい。してますよ。」

悲しくも、嬉しい気持ちになった。ここに来たということは事故で死んでしまったということだが、同じ世界にいるなら、また会えるのだ。

しかし続けて残念そうな表情をしていう。

「あのですね、この場所とその世界では時間の進み方がちがうので、こっちに1日いるとその世界では5年経ってしまっているのです。」

「じゃあ昨日と言うことは5年たってしまっているということですか?」

「そういうことになりますね。」

「じゃあのんびりしていられないじゃないですか!?」

「じゃあ急いで転生しますか?」

「はい!よろしくお願いします!」

「分かりました。」

「最後に伝えておきます。私に会いたくなったら教会の像にお祈りしてください。」

「分かりました!ありがとうございます!」

 いつの間にか足元にあった魔法陣が光り出す。それを見ているうちに、意識が暗転する。


 光が収まり、魔法陣があった場所に向けて少女は俯いたままポツリと呟く。

「今回こそ…あいつをお願い。」

 

 


 

 

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