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着衣入浴

作者: 歌川 詩季
掲載日:2026/03/14

 試してみました。

 バスタブからあがってお湯をぬいてしまうまえに

 マンガでたまに見たあれをやってみたくなった


 どうせ洗うつもりだったジャージの上下を

 まだ濡れたままのからだに 下着もつけずに身につける

 そして ざぶぅうん——でもなく

 なんだかわからないなにかを確かめるようにゆっくりと

 着衣での入浴を試みた


 どうせお湯をぬくバスタブ

 どうせ洗ってしまう服

 こんなチャンスに一度 試しておきたかったんだ


 お湯が(そで)(すそ)のすきまから入り込んで

 重いというより抵抗をうむ

 僕が人魚なら(ひれ)にこんな手ごたえを覚えたのかも

 だけど人魚でも お湯にじぶんの内側を浸食される感覚は

 味わったこともないだろう

 僕が潜水艦なら水圧に対応するための注水で

 こんな心地(ここち)を覚えたのかも


 悪くないかはわからないが面白くはあった


 だけど快感とまではいかないから

 ちゃんと知ってしまったいまでは

 またやってみようなどとはべつに思わない

 どんな感じだったかすっかり忘れてしまって

 思い出すために再びやってみようとでもしなければ


 脱がなきゃいけないところで着ている快感は

 着てなきゃいけないところで脱いでしまう快感と

 逆なのか それともだからこそ似ているのか


 露出癖のない僕は後者の(よろこ)びを理解しないし

 着衣入浴にも あぁこんなもんか以上に

 心を動かされることもなかった

 まぁそれでいいし むしろそれでよかった


 知るという目的はしっかり果たせたのだから



 あぁこんなもんか

 露出は試しません。

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