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ふたり45


 「だいじょうぶ?眠そうだね…」


『君がいるベッド。くるまる毛布。ゆっくりと近づく僕はベッドにゆっくりと座る。瞼が重くて視界が薄い。君に安堵を求めている。返す言葉を探す』


「ちょっとだけね。いまは、なんじ?」


「いまね、あっ…ねちゃった」


「目つむるだけ…べつに」


「おやすみ…涼くん」


 はっっ!!


『ああ、起きた。おはよう。状況説明は?』


「い、いらない」


だいたい見当はついてるし、蒸し暑いな。

明日、君になんて謝ろうか。


『スマホに手を伸ばして電源をつける。暗い部屋に光が当たる。画面には一通のメール。それは君からのメールだ』


:寝ちゃったので、私も一緒に横になりました


『文字の下にある画像。それを見て軽く笑えた。熟睡している僕の隣で、本当に寝っ転がり僕に近づいて自撮りをしている君』


「明日ちゃんとあやまるか。お前も寝てたのか?ふたり」


『寝てるに決まってるだろ。「お金を振り込まなければ、この画像を拡散するぞ」って言われたらどうしよう』


「んなわけあるかっ。今日は歩かないでさっさと寝よう。寝れなくても、横になってるだけでもマシだろ」


『はあ。君と付き合ってなきゃ、夜の時間は確保できた。僕が悪いなんて思う筋合いはない。人とのしがらみの間に、君の言う偽りが確かに存在しているだけ』


「あー!もうっ!難しいことばっかり考えるな。考えててもいいけど口にすんな」


『口なんてないし…』


「ごめん、今のは…俺が悪い」


なんで俺が謝ってるんだ。まあ、とにかく今日は歩かない…。明日だけ頑張れば、あとは夏休みだ。いつでも寝れる。


 『リビング。まだ母さんは帰ってこない。喉が渇いてて、冷蔵庫にしまってあるオレンジジュース。君が片付けたのだろう。コップも洗って置いてある。コップにオレンジジュースを注ぐ。暇なこの時間をどう過ごすか、それは一つだろう』


「どうせ小説だろ?オレンジジュースうまっ!」


まあ別に、小説読んでいればあっという間に夜ご飯になる。それに、きっとまた、眠くなるはずだ。

もし眠くならなくても、小説をずっと眺めていればいい。

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