ふたり40
「じゃあ先ずは、何をしたいのか、どこに行きたいかよねえ。優は候補あるの?」
「俺はー、んー、ん!海かなあ!夏といえば海!かき氷だろ!」
『柔らかいソファーが置かれた四人席。向かい側正面に進藤。その隣に吉田。そして隣に君。君は抹茶、進藤はバニラ、吉田は紅茶。好みがはっきりと分かれるこの四人。旅行の目的と行き先もバラバラになってしまいそうだった。しかし、バニラフラペチーノを飲みながらの進藤の提案。単純で明確な答えは以外にも話はまとまりそうだ』
「吉田、ありがとう。いただきます」
「はいよ、涼。悪かったわね」
「もう大丈夫だよ。うわ、キャラメルうまあ」
「私も海でいいと思う、日焼けは嫌いだけど。久しぶりにね」
『ごった返す会話。でも、直ぐに行き先の方は決まりそうで、後はその目的地を決めればいい。そうすれば、この話し合いも早くに終わってくれる気がする』
「僕も海かな、最近動画で照波島の動画見てそこ行きたいかも」
「あたしもその動画見た、やっぱり海がいいかあ。ここら辺は海ないし、やっぱり憧れるわよねー」
その調子だ。旅行先も目的も収縮してる。
普段から山の動画だったり綺麗な海の動画見てて良かった。
「そこ、かき氷はあんのか?」
「あんたどんだけかき氷食いたいのよ」
「あ、涼くん涼くん。これ見て、照波島のお祭り。この日に合わせれば花火とかも見れるって…」
「本当だ、この日いいかも。お祭りに花火かあ、夏っていいね」
「んね、でも。この日ってあと10日後とかだし。二人でどこ行くかも決めなきゃねー」
「んはあ!怜奈!?二人だけで行くんか!」
「うん、まだなにも決めてないけど。その予定」
「このっ、情けねーなおまえ」
『優雅に紅茶を飲んでいた吉田が君の言葉に拍子抜け。そして、吉田はスマホをいじる進藤を肘でこずいた』
「なんだよ、俺だって二人で行く日とか考えてるし。その前に二人で行きたいなら、綾音もそう言えばいいだろお!」
「はあ…女心をわかってない彼氏持つとほんまに大変やでえ」
「な、なんで関西弁なんだよ」
『無駄な話が増えて長引くかも知れないこの時間。早速決まりそうな話題に戻すとして、今君が見せてくれた10日後の日にちも含めた言葉を選ぼう』
「ま、まあ…とりあえず、四人で行く場所は照波島でいいんじゃない?日にちはお祭りがある前日でも良いしさ…」
「りょうかーい、照波島のお祭り前日…。この日ね。泊まれる場所はあたしが確保しとくう、後は持ち物だけど、、それは各自で準備だね。一応水着と日焼け止めは絶対忘れない様にしないとだからー」
「決まったみたいだし、ここに長居も良くないし、一旦さ、外行こう」
「そうだな、飲みながら帰るのも悪くねーなー」
『吉田の言葉が拡張する前に、釘を刺す。そして僕の言葉通り四人は立ち上がり喫茶店を出た。それからは、吉田の家はここから僕らとは反対。ずっと奥だ』
「あたしはこっちだから、また何かあったら連絡するー」
わかった。
『3人の了承。吉田と分かれれば3人で僕の家の方へと歩き出す。君が先頭を歩き、僕と進藤は少し離れて飲みながら』
そう言えば、進藤も帰り道は同じか。
こんな状況の方が気まずくはないから、歩きやすい。




