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ふたり33

「頂きます」


「はーい、召し上がれ。お母さんまだお腹空いてないから、先に食べちゃってー」


『リビングに付けば、昨日のカレー。カツはない。でもこれが、最高に美味しいことも知ってる』


「うまあいなあー」


スプーンで一口。やっぱり一日おいたカレーは美味しいな。濃厚なのか、熟成なのかはよくわからないけど、美味い。

とっとと食べて、散歩しよう。

今日はあまり眠くはない。


「ご馳走様でした」


『お代わりもした。お腹いっぱいになった僕は手を合わせた。その後は食器を片付け自分の部屋へと戻る』


「母さん、カレー美味しかった。ご馳走様。ビールって美味いの?」


『いつもならそんな些細なことに触れもしないけど、偶然か。目に止まった光景を疑い、母さんに聞いてみる』


「ビールを飲めばタバコが進む、タバコを吸えばビールが進む…最っ!狂なのよ!」


「こわっ…俺も将来心配だよ」


「大丈夫よ、私はお酒弱いけど。お父さんに似てるんだからきっと強いわよ」


「父さんお酒強いのか…」


「でも、あの人。お酒が嫌いで、弱いふりしてるんだったわねー」


「母さん酔ってる?」


「まだ一本も飲んでないわよ!酔ってない!」


『ふすー!っとタバコの煙を吐きながら、完全に酔っ払い始めてる母さん。僕はそんな煙から逃げるように、「歩いてくると」簡単な報告を済ませて自分の部屋へと戻る』


「ちょっと、散歩してくる」


「事故るなよー、気をつけてね〜」


 『自分の部屋、黒のシャツに着替えて黒の半ズボン。適当に選んだこんな服は夜に溶け込むように。

影の様に夜を歩くには、月明かりがなければきっとつまらない』


「あの小説みたいだな…」


『へー、結構しっかり考えて読んでるんだ。以外ぃ〜』


「違うよ、そこだけ覚えてた」


『ふたり』の煽りを受け流して、玄関。

靴は白いのか。まあ、別になんだって良いだろ。


『白靴に履き替える。玄関扉に手を掛けてひらく。そうすれば、夜の静けさと匂い。そして生ぬるくて丁度いい風に気持ちが落ち着いた』


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