ふたり25
「あっぶねー、こーゆーイレギュラーは嫌いだ」
道をでて、呑気を取り戻した感じ。
「うまいなあ、目玉焼きベーコントースト、?ベーコン目玉焼きトーストか?いやベーコン目玉焼きオンザトースト…?あっ!ベーコンエッグオンザっ」
『そんなもんなんだっていいだろ!』
「うおっと!びっくりしたなあ!急に叫ぶなよ…まったく」
『黙って感じていればこの有り様で、落ち着きの無い朝の行動に後悔しかけていたことも忘れ、学校へ間に合うからと言う安堵に染まった今日がいい1日な訳がない、そう確信してる』
「あんだおー、別にいいむじゃんふあー」
『口に入ったトーストとベーコン、そして旨い目玉焼き。朝には持って来いだ。外の空気と食べるのもまた文句はない』
「ほら、いい1日になりそうじゃんー。あとパンも半分だし味わうかー、あーんっ!」
「おいしそっ、涼くんおはよ」
「ああー!びっくりしたあ!」
『おそらく態とな君の挨拶。それにこの時間を狙っていたのではなく、おそらくずっと待っていたであろう君からの意地悪』
「いえーい、待ち伏せ捜査成功ぉ〜。その残り半分の半分を報酬として頂こうか」
「えっ、まあ別に良いけど。でも分けるの難しいし…」
「じゃあ私が最初にその半分の半分を食べるで良くない?」
『わざわざ何かのきっかけを作ろうと絡んでくるのは良いけど、そんなめちゃくちゃな提案に拒否も出来ない僕は、君がじっと見つめるベーコンエッグオンザトーストをあげる』
結局その名前で落ち着いたのかよ。そんな事はさて置き、口付け、間接キス。まあ、昨日の焼きそばパンの時も君の残しを食べたから、特に気にすることもない。
でも、君の前に居ると、なんかもどかしい感じ。
「うんまいね!卵ベーコン!パンに合うなあぁ」
「それは良かった、溢さないでね」
『小さい口。ほっぺを膨らませた君は食レポの後、黙々と食べ始めた。僕は前を向いて、スマホを取り出し時間を確認する。学校まではあと10分程度、余裕はある』
なんだか、落ち着かない。
このあと半分を君から受け取って食べるのがなんだか恥ずかしい。でも付き合ってるんだから、大丈夫だ。
ゆっくり、この登校時間を楽しむのが最優先だ。
「ご馳走様あ!あー、美味しかったあ」
きたきたきたっ。俺の番だ、そう、君みたいに何気なく、さり気なく、堂々と。間接きっ…。
『君の手を見ると、片手にハンカチ、もう一方の片手についた汚れを拭きながら。これは、手品か何かか。それとも、何かまた企んでいるのか。そうも考えようとしたけれど、満面の笑みの君の顔を見だ僕は、ただ目が点になる』
「あれ?手品かな…?」
「うまかったぜよ」
溜め息というか、呆れというか。
まあ、これはこれで面白いからいいぜよ。
「まあ、昨日は奢ってもらっちゃったし。あとジュースも後で奢るからさ」
「えぇー、ありがとう」
『静かになった僕らのやり取りはこれにて終了。君に弄ばれる事にも慣れてしまいそうな僕は昨日の事を思い出し、容易に許している』




