ふたり13
「涼ぅ?大丈夫ぅ?」
「うーん、重い」
「私そんなに重い?」
「違うよ、心が重い」
「えー、私はメンヘラじゃないよ?」
「僕の心がってこと」
「メンヘラ涼の誕生だねー。あ、そんなことよりさ!話ちゃんと聞かせてね!」
そんなこと!?酷いなぁ。
君は不思議な人だ。大した人だ。心が据わって居るとはこのことを言うのか?でも、何だかこの重みが心地よくて、良い匂いもしていて、暖かい。
あれ、これじゃあ俺、変態だ。最悪。
『おい、そろそろ重いし、退けろ。お前は何をしてんだ?このままこんな女に蔑まれてて良いのかよ、変態じゃん、気持ち悪。』
「ごめん、怜奈。ふたりが離れろって言ってる」
「えー、嫉妬かなあ?まあ、お昼休み一緒に屋上でお昼ご飯たべよ?私は購買でパン買ってくるから先行っててねー、あ、寝ないでね」
『君が離れる感覚。身体は軽い。伏せていた身体が自然と起き上がる。変な条件を指定されたのは気肉はないが、僕の思う正解の為なら付き合ってやっても良いだろう』
「んー、わかった。じゃあお昼に屋上で」
「はーい」
『おい、どこまで教える気なの?僕ら馬鹿にされてんじゃないの?お前がどうなろうが知ったこっちゃないけど、僕の気持ちも少しは考えろよ?』
「何言ってんだよ、選択肢なんてとっくに無いだろ。最近思うんだけどさ、『ふたり』お前人と話すの好きだろ?」
『いや、めんどくさい。それにお前以外と話したことなんてないし。僕をわかったつもりになるなよ、この臆病者。忘れてしまいたいくせに』
「はいはい、ツンデレさん」
『結局、いつもの癖で寝てしまっていた僕は、何とか、昼休みのチャイムで目を覚ました』
「んーん、ねむい…」
『昼休みのチャイムでー!!目を覚ましたぁぁあー』
「わーかってるって、屋上行くから。何なんだよ、やっぱりお前も楽しみなんじゃねーかよ」
『ひとりで文句を呟きながら、今から面倒ごとへと足を進める。その前に弁当箱をカバンから取り出す。廊下へ出れば騒がしい学校全体、朝の出来事を小耳にした生徒達は僕を見て嫌悪なのか、嫉妬なのか、良くない目線をぶつけてくる。それでも僕は階段を上がっていき、屋上手前の立ち入り禁止の表示であるカラーコンを無視して、屋上へと出られる扉のドアノブを掴み回し、眩しさを感じた』




