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新・私のエッセイ:1号館(No.1~100)

新・私のエッセイ~ 第24弾 ~ 「そうか、そうか、つまり君はそんなやつなんだな。」

 さきほど、小中学校の『道徳』の授業についてのエッセイを書きましたが・・・


 今回ここで取り上げるのは、


 ぼくが中学1年のときに、現代国語の教科書に掲載されていた、こちらも非常にシュールな作品でしてね・・・


 いろいろと生徒自身が考えさせられる「問題作」といえましょう。


 読み手によっては、読後感が、もう最悪すぎて、ちょっとした「トラウマ」になってしまわれた方もおられましょうなぁ・・・。


 ぼくがそうでしたからね。


 では、そのなつかしい名作を、ウィキペディアから、以下に引用してみましたので、


 ごゆっくりとお楽しみ下さい❤️


 下に挙げた、又吉さんの分析・・・


 素晴らしいです❤️


 ☆  ☆  ☆  ☆  ☆


 『少年の日の思い出』(しょうねんのひのおもいで 原題:Jugendgedenken)は、ヘルマン・ヘッセが1931年に発表した短編小説。


 中学校1年生の国語教科書に掲載されていることで、日本での知名度は高い。この作品は2008年以降、「ヘルマン・ヘッセ昆虫展」として具現化され、全国30都市以上で展覧されている。


 ~  ~  ~  ~  ~


 子供が寝静まるころ、「私」は蝶集めを始めたことを客に自慢する。客の申し出を受け、「私」はワモンキシタバの標本を見せる。客は少年時代の思い出をそそられ、少年時代は熱心な収集家だったことを述べる。が、言葉と裏腹に思い出そのものが不愉快であるかのように標本の蓋を閉じる。客は非礼を詫びつつ、「自分で思い出を穢してしまった」ことを告白する。


 「僕」 (客) は仲間の影響で蝶集めを8・9歳のころに始め、1年後には夢中になっていた。その当時の熱情は今になっても感じられ、微妙な喜びと激しい欲望の入り混じった気持ちは、その後の人生の中でも数少ないものだった。


 両親は立派な標本箱を用意してくれなかったので、ボール紙の箱に保存していたが、立派な標本箱を持つ仲間に見せるのは気が引けた。そんなある日、「僕」は珍しいコムラサキを捕らえ、標本にした。この時ばかりは見せびらかしたくなり、中庭の向こうに住んでいる先生の息子エーミールに見せようと考えた。エーミールは「非の打ちどころがない」模範少年で、標本は美しく整えられ、破損した翅を膠で復元する高等技術を持っていた。「僕」はそんな彼を嘆賞しながらも、気味悪く、妬ましく、「悪徳」を持つ存在として憎んでいた。エーミールはコムラサキの希少性は認めたものの、展翅技術の甘さや脚の欠損を指摘し、「せいぜい20ペニヒ程度」と酷評したため、「僕」は二度と彼に獲物を見せる気を失った。


 「僕」の熱情が絶頂期にあった2年後、エーミールが貴重なクジャクヤママユの繭を手に入れ、羽化させたという噂が立った。本の挿絵でしか出会ったことのないクジャクヤママユは、熱烈に欲しい蝶であった。エーミールが公開するのを待ちきれない「僕」は、一目見たさにエーミールを訪ねる。留守の部屋に忍び込み、展翅板の上に発見する。展翅板からはずし、大きな満足感に満たされて持ち出そうとした。部屋を出たのち、近づくメイドの足音に我に帰った「僕」は、思わず蝶をポケットにねじ込む。罪の意識にさいなまれ、引き返して元に戻そうとしたが、ポケットの中で潰れていることに気づき、泣かんばかりに絶望する。


 逃げ帰った「僕」は母に告白する。母は僕の苦しみを察し、謝罪と弁償を提案する。エーミールに通じないと確信する「僕」は気乗りしなかったが、母に促されてエーミールを訪ねる。エーミールが必死の復元作業を試み、徒労に終わっていることを眼前にしながら、「僕」はありのままを告白する。エーミールは舌打ちし、「そうか、そうか、つまり君はそんなやつなんだな。」と皮肉を呟く。「僕」は弁償としておもちゃや標本をすべて譲ることを提案するが、エーミールは「結構だよ。僕は、君の集めたやつはもう知ってる。 そのうえ、今日また、君がちょうをどんなに取りあつかっているか、ということを見ることができたさ。」と冷淡に拒絶した。収集家のプライドを打ち砕かれた「僕」は、飛び掛かりたい衝動を押しとどめて途方に暮れながら軽蔑の視線に耐えた。


 一度起きたことは償いのできないことを悟った「僕」を、母が構わずにおいたことが救いだった。「僕」は収集との決別を込めて、標本を1つ1つ、指で粉々に押し潰した。


 ☆  ☆  ☆  ☆  ☆


 以下は、追加の参考文献になります。


 よろしかったら、ぜひ・・・。


 ブログ:『ヘッセの短編「少年の日の(みじめな)思い出」が日本語でしか読めない理由を解き明かす90年前の秘話』


 YouTube朗読動画:

『音読 中1国語「少年の日の思い出」』

→ UP主様は、「Kazuyo Tokumasu」様。


 『みなさんも覚えてる?中1国語教科書に載る名作『少年の日の思い出』を又吉が読んだら…当時は気付かなかったクセ強い世界観がヤバすぎる【#66 インスタントフィクション】』

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 『教科書に載る小説の中で日本一不気味!?な作品『少年の日の思い出』を又吉が読む!不朽の名作『スタンド・バイ・ミー』のような青春作品かと思いきやまさかの…』

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 『少年時代に友達の物をパクってしまった事がある人必見!つい魔が差してしまう時の心情・行動が正確に描かれた名作!』

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 『子供の心をへし折る胸糞㊙︎セリフとは?中1教科書作品『少年の日の思い出』に怒りで震えてしまう一言が!!こんな小説が教材になってるって凄い…』

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 『『スタンド・バイ・ミー』に代表される回想シーンで始まる物語の定石を覆す圧巻のエンディング!この凄さ、教科書を読んで誰が見破れる?』

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