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訪問者

エレキマウンテン

二日目

サンダードラゴンは俺の膝の上でビリビリと電流を流している。


「サンダードラゴンさん。一ついいですか?」


「どうしたのじゃ突然。」


「どうして命を狙われているのですか?」


「命を狙われているわけではない。捕まえようとしてくるのだ。最初は国に来るように言っておったが段々と手荒になってきおった。あの装備は儂の電撃に備えたものであったし。なかなか儂のことを調べておるようじゃ。だが、あんなへなちょこな装備でやられるほど儂の電撃の電圧は低くないわ。わっはっは。」


電圧だけの問題ではないが・・・。


だが、用意周到な集団に覚えがある。


「それはグラディアルと言っていませんでしたか?」


「よく知っておるの~。確かそんな名前の国だったぞ。」


「俺の仲間もそいつらにられたんです。」


「そうか。それは・・・」


「いいんです。気を使わないでください。」


膝の上でドラゴンが立ち上がる。


「話をしておったらどうやら来たようじゃの。また電撃でも喰らいにきたのか。物好きよの~。」


「なんの用だ。命が惜しければ立ち去れ。」


サンダードラゴンは声で威嚇する。


だが、騎士たちは引く気配がなかったらしい。


「聞かないか。やはり。雷の雨を降らせてくれるわ。」


サンダードラゴンは口から雷撃を放ち雷雲を刺激した。


ドゴーン


雷がひっきりなしに鳴り響く。


「一人動きが明らかに違う。全て避けよった。」


次々と雷が落ちるが当たる気配がなさそうであった。


そして、とうとう諦めた。


「もうここまで登ってくるのを待つしかあるまい。そこで儂が迎え撃てばよかろうて。」


そして一時間後、人影が見える。


赤く長い髪の女性騎士エルザであった。


「サンダードラゴン様はいらっしゃいますか?よろしければ姿をお見せください。」


「儂じゃよ。下じゃ。し・た。」


「ああ!このようなお姿をされておられたのですね。では、私どもの国へ行きましょう。最高のおもてなしをさせていただきます。さあ!」


エルザはサンダードラゴンを抱え上げる。


「無礼な奴じゃの~やはり。お主らの元には行かぬわ。」


サンダードラゴンは電撃を流す。


「そんなの利きませんよ。サンダードラゴン様。さあ、遊びは終わりましたか。行きますよ。」


「即死レベルの電流なのに・・・。動き辛いが仕方がない。」


サンダードラゴンは元の巨大な大きさに戻る。


さすがにエルザも手を放し避ける。


「素晴らしいですサンダードラゴン様。なんて神々(こうごう)しいのでしょう。」


「さっさと帰れ!」


「そうはいきません。絶対に我が国に招待いたします。」


二人は睨み合っていた。


俺はそれを見ているしかできなかった。

8月19日から3~4日間ほど活動することができなくなりました。楽しみにしていただいている方々には申し訳ないと思っています。

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