騎士
獣人達と結衣は次々と拠点を潰していた。
「アハ。やっぱり寝ている人間はつまらないわ~。でも起こすと時間がかかるのよね~。」
ザッザッザ
「そこで何をしている!」
白いコートと白銀の鎧を装備した騎士の集団が現れた。
「アハ。だ~れ?この国の人間ではないでしょう。」
「いかにも。私たちは宗教国家グラディアルのものだ。」
「へ~。イカレタ人たちの集まりだと聞いてるわ~。」
「この世界は神のものだ。お前らのような魔族、獣人族には渡さない。」
「アハ。白狼や他の子たちが危ないわね~。」
「他人の心配をしている場合じゃないぞ。お前もあいつらと同じ場所に送ってやるよ。」
剣で攻撃を仕掛けてくる。
「もう私の領域に入ってるのよ。消えなさい。」
結衣の影に包まれる。が、騎士たちはその影を斬り結衣に襲い掛かった。
全ては避けきれず腕を斬られる。
「この純銀の剣はよく効くだろう。喰い荒らされた後からソウルイーターだと判別するのは容易い事だったよ。純銀だから化合しやすいのが難点だがな。」
「うん。知ってるわ。だから対策もばっちりよ。はい!」
結衣は地面にボールを叩きつける。
ボールから煙が出る。
「臭い!何を・・・」
「硫化水素よ~。私、硫化銀は効かないもの。臭いけど。純銀の剣だけじゃなく人族にも効果あるのね。知らなかったわ。・・・お休み。」
結衣は洞窟を後にしてすぐに白狼のもとへ向かった。
「たぶん他の獣人達はもう殺されてるでしょうね。かなりの手練れだったし。急がないと。」
テント
ザッザッザ
俺は足音と嗅いだことのない金属の匂いで目が覚める。
「ここです。隊長。」
「ええ、そうね。獣人達を殺しなさい。」
「はい。」
俺はテントから様子を伺っていた。
奴らはこちらにも向かってきている。
テントを開けた瞬間、俺は一人に殴りかかった。
ドン バキッ
兵士は飛んでいく。
「痛っ。ゴホゴホ。」
「すぐに手当てを。ねえ、あらあら抵抗しない方がいいわよ。まあその手で感じたと思うけれど。」
俺の拳が砕けた。
「硬いでしょうミスリルの鎧は。獣人にはこれが一番シンプルに効くの。」
「隊長!こっちのテントにいた獣人は全て殺しました。」
「さあ、後はあなただけよ。」
「私のアルに何をすんのよ!」
騎士数名をエリアが魔法で吹き飛ばす。
「精霊様。ドラゴンに次ぐ高位な存在。ああ、嘆かわしい。きっとその獣人に騙されているのですね。今すぐに助けだしてみせます。」
「何を言ってるの。馬鹿じゃないの。」
「おのれ獣人。許さん。そいつを殺せ!」
「いい加減にしなさい!」
エリアが周り一帯を吹き飛ばす。
だが、司令官の女騎士だけは回避していた。
「この力。あなた様は大精霊であらせられるのですね。今の戦力では力不足ですのですぐに兵を整えて参上いたします。それまで不甲斐ない私めをお許しください。」
「二度と近づかないで。」
「私はエルザです。以後お見知りおきを。では。」
赤髪で長い髪が特徴的なその女騎士は去っていった。




