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下克上

奴隷商会から一歩出るとそこは地獄となっていた。

今まで虐げられてきた獣人族が暴れ、殺しまわっている。

町人たちは逃げ回ることしか出来ない。


「市民を守るんだ。獣人一匹たりとも残すな。全員始末しろ。」

「そんな甘っちょろい攻撃かすりもしねえぜ。みんなれ。」


兵士たちが立ち向かうが一対一では力に天と地ほどの差があり、簡単にられる。

物凄い数の人族の死体の山が作られる。


獣人の数がかなり多く、また街が狭く壁で覆われ出入り口が少ないことが仇となり一晩の間に国を制圧してしまった。

残るはクリスト城だけである。


クリスト城内

「おい。衛兵たちは何をしておるのじゃ。薄汚い獣人どもを皆殺しにするのだ。」

「ですがもうほとんど戦力がなく。」

「なんの為に城壁や国の周りを囲っている壁に大砲が備え付けてあると思っているのだ。」

「ですが、それでは市民が。」

「そんな些細なことどうでもよかろう。今は生き残ることが大切じゃ。すぐに動け。このグズ。」

兵士を蹴り上げ、怒鳴り上げでかなり焦っている。


「アハ。そ~んなに焦っても無駄だよ~。」

暗闇から突然少女が現れる。

「誰だ!」


「どうもクリスト王さん。私は~結衣。魔王軍の幹部だよ~。あなたを殺しに来たのよ。アハ。震えてんの。かわいい。・・・ゾクゾクしちゃう。そう、この反応が好きなのよ~。みんな勇敢に立ち向かってきて面白くないわ。いいわ。いいわよ。もっと見せて頂戴!」


突然城の周り一帯が暗雲に包まれる。

兵士やメイドなど城の中にいた全員の体から魂が抜ける。

その魂が苦しそうな声をあげて飛び回っている。


「ハア~。いい。ハアハア。すごくいいわ。もっと。もっとその絶望した表情を見せて頂戴!」


結衣は魂を一塊にし、業火で魂を燃やす。

悲痛な叫び声が城中に響きわたる。

魂が燃え尽きる頃にはクリスト王の心臓は止まり死んでいた。


「あれ~。死んじゃったの。よっと。捕まえた~。面白いからこのままペットにしよう~。楽しみだな~。フフッ。」


夜が明け広場の大樹のところにみんなを集める。

「これからみんな魔王軍の支配下にはいる。だが安心して欲しい。魔王は私たちに人権を与え、獣人の暮らしの保障を約束してくれた。これからもついてくる者はいるか。」

「おう。ついていくぜ。この恩は一生忘れねえ。」

魔王コールが始まる。


結衣が前にでる。

「あの~。皆さん。仕事をしてほし~わ~。殺した人間の死体を集めてきなさい。急いで~。」

「はい。わかりました。」

獣人たちは急いで散らばり死体を集めてくる。

「獣人っていいわ~。すごい役に立つわね。これならすぐに集まりそうね~。ちょっと任せたわよ。一回城に戻って魔王様に報告と~あいつ連れてくるわ。」

「あいつって誰・・・行っちゃった。」


魔王城

「魔王様~。私です。結衣です。ご報告に参りました。」

「入っていいよ。お前たちは少し下がってて。」

魔王はいちゃ付いていたサキュバスたちを下がらせる。

「どうなった。」

「はい~。クリスト国を制圧しました。人族は皆殺しにしましたわ。」

「・・・早くないか。」

「解放した獣人族が思ったよりもいい働きをしてくれましたわ。それと、幽斗ゆうとを連れて行ってもよろしいでしょうか。戦力の補充ができると思います。」

「ああ。連れていっていいよ。それと褒美は落ち着いたらね。」

「は~い。」


幽斗ゆうとついてきて。」

「フン。」


クリスト国 広場


「ただいま~。」

「結衣さん。早かったじゃ・・・。」

振り向いた俺は言葉を失った。

結衣さんの隣にはローブを身にまとった骸骨が立っていた。


「ぎゃああ。骨が!」


「・・・失礼な奴だ。」

「ぷぷう。違うわよ~。彼は幹部の一人、幽斗。アンデットキングよ~。これからこの子たちを有効に活用するの。」

結衣は大量の死体を指さした。


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