誤解
ほぼ伯爵目線です。
1週間後
「最近アリーナの様子はどうだ?」
「はい。最近道場に籠って闘気の修行をされています。いやはや、流石旦那様のご息女様です。武道の才能はかなりのものです。」
「そうか。それならばよいのだが。何かおかしな点があったら伝えろ。ちょっとしたことでもよい。わかったな。さがれ。」
「はい。」
明らかにおかしいぞ。あの外に出たがらなかったアリーナが急に武術を始めるなど。新しく買った子が何かしたのか。まあ、今は様子を見よう。
「ごちそうさまでした。」
俺とアリーナは食事を終え、二人はアリーナの部屋に向かった。
フォーチュン伯爵はこっそり部屋についていく。
そこで、見たものは抱き合っている二人だった。
「じゃあ、行ってきます。」
「ええ。」
アリーナがこちらに向かってくる。
私は急いで隠れた。
ふう、通り過ぎたようだ。
仕事部屋
ま、まさか二人が愛し合っているなんて。最近の子は進んでるな。
いやいや。決めつけるのは良くない。
だが、元は私が男(害虫)を寄り付かせないようにしていたからな。男(害虫)の汚い手で娘に触れられてはたまらんからな。
ああ。だから、強くなりたいのか。
守りたい人ができたから。
強くなりたいと思うことはよいことだ。
このままでいいのか。親として。
娘の幸せを思うならこのまま。
ああ、でもやっぱり。
「旦那様。大丈夫ですか。先ほどから表情がころころと。お疲れなのでは。」
「ああ。そうかもしれんな。今日はちょっと仕事を休む。」
あの光景を見せらえてまともに仕事ができるか。
こうなったら、確かめてみるか。
伯爵家書庫
「アルはここか。」
ハッ。そうか、今は私がアルだわ。
「・・・はい。旦那様?」
なぜか妙な間が空いたがそんなことはどうでもよい。
「お前はその、なんだ。アリーナのことをどう思っているのだ。正直に答えよ。」
お父様は急に何を言っておられるのだろう。そういえば、仲良くしてやれと言われていたわね。まあ、お互い別行動してたら不仲に思われるかもしれない。今のところ怪しい動きもあの子は見せていないし。自分のことを良く言うのは恥ずかしいが、今の生活はメイドにも監視されてないし気が楽だし。
「はい。お嬢様はとても素晴らしい人です。いつも優しく接して頂いて。尊敬と言う言葉では言い表せません。」
恥ずかしくて顔が赤くなってしまった。私もまだまだね。でも、これでどうだ。完璧な回答でしょう。
「そうか。」
顔がすごく赤くなったぞ。ああ、もうダメだ。確定した。部屋に戻ろう。
「変なお父様。」
伯爵の部屋
これからどうする。
もう、認めるしかないか。
娘がそれで幸せだと言うのであれば。
よし。私は決めたぞ。
娘たちを見守ろう。
それがどんな結末になろうとも。
それが、父の出来る唯一のことだ。
夕方
「今日お父様が私のところに来て私たちの仲を心配していたわ。だから、上手く言っておいたわよ。感謝しなさい。」
「そうなのですか!?私も旦那様とすれ違ったときに、様々な困難にぶつかると思うが愛があれば、とかおっしゃっていました。」
「・・・気にするだけ無駄ね。夕食の時間だわ。早く自分の体に戻りましょう。」
「そうですね。」
二人はすっと抱きついた。




