さて、どうしましょうか。
朝。清々しい朝です。小鳥さん達が元気に歌ってます。
さて、これからどうしましょうか?
一晩経って漸く雨は降り止みました。外に出るとやっぱり馬車の跡は無くなってました。
帰れない。方角もわからないしもうここで過ごすしかないのでしょうか。と一瞬悲観的になりましたけど、すぐ後に鳴り始めた空腹には勝てませんでした。
お腹すいた。幸い、廃墟の近くに野生のさくらんぼの木が生えてたのでさくらんぼを食べました。
美味しい。さて、空きっ腹はなくなりましたしこれからのことを考えましょう。本当にこれからどうしましょうか。
母が私が攫われる所を見てたので、多分兄様に連絡して、騎士団を出してもらってると思います……あれ?一介の貧乏令嬢の為だけに、騎士団って動くのでしょうか。
……動かない気がします。
あ、これいわゆる詰んだパターンですね。どうしましょうか。やっぱりここで暮らすしか無いのでしょうか。
幸い、ここにはいくつかの常備品と、日持ちする食べ物、野菜の種が残ってますし、井戸には綺麗な水があります。少なくともしばらくの間は凌げそうです。
雨風を凌げるだけの廃墟…いえ、家もあります!頑張れば生活できるかも知れません!
持ち物は裁縫道具と布地だけですが、この家の中にある布地をかき集めれば、一着か二着くらいなら簡素な服が作れるかもしれません!
幸い、作物の育て方も料理も出来ます。何とか一人でもやっていけるはずです!