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第1話「日差しと兆し。」

同時並行二作目。手探りでやるので長いかも、、、。

 4月1日。新しい学校の入学式の為に俺は早起きをする。珍しく目がさえている。どうしてだろうか?

「結構嫌なつもりなんだけどな、、、。」

カーテンを開けて伸びをした。

制服に着替えて鞄を持って早めに家を出た。

穏やかな春の陽気の中あくびをしながら歩いていく。

「あーぁ。春休みが恋しいな。ん?」

同じ制服を着た人間か何人か歩く中、見慣れた後ろ姿が見えた。

「おい、瞬太郎?」

そう俺が呼ぶと俺の友人相沢瞬太郎は俺の方を振り返る。そうすると俺に向かって笑いかける。

「やぁ、真。中学の時と違って今朝は早いんだね。」

「やかましいわ。珍しいことは否定はしないが言わんでいいわ。」

軽口をたたいて学校へと向かった。


昇降口には多くの1年生がクラス分けをガヤガヤとしながら見ている。中には俺と瞬太郎の様に中学からの友人と違うクラスだったことに嘆く声も聞こえる。女子はキャッキャしながら手を繋いだりして友達と階段を上っていく。

「なんか、、これはまた不思議な光景じゃないか?」

「そうかい?真は中学でも周りを気にしてなかったけど皆こんなもんだよ。あ、大和君だ。おーい」

そういって瞬太郎は中学の別の知り合いのところへ行った。瞬太郎は俺と違って凄い社交的な人間だ。男女問わず友人が多く人柄もよい。どうして俺みたいな奴があんな奴と一番仲がいいんだか、、。

今のところあいつとは所謂「親友」みたいなものだと俺は思っている。

「友達が出来ないんじゃない、、作らないだけだ、、。」

一人言い訳のようにそういってクラス分けの紙を見る。

「B組、、瞬太郎も同じか。」

実はこっそり安心した。

別に俺は本気で友人が少ないことにコンプレックスを抱いてるわけではない。言い訳にも思えるが人付き合いは疲れるとどうしても感じてしまう。仲良くなり気を遣わなくてよくなればまた話は変わるかもしれないけれど、そんな友人を作る必要があるのだろうかともう一人の自分が問いかけてくる。

「作ろうとしないから、出来ないんだろうな。俺は瞬太郎みたいに勝手に輪が広がるタイプじゃない。」

そんなことをぶつぶつ言いながら4階の教室へと階段を上る。

教室へ着いた俺は席へと座る。窓側の席は春の日差しで心地が良い。入学式まではまだ時間はある。

珍しく早起きしたせいか眠くなってきた。

「ちょっと寝るか、、、。」

そう呟いてゆっくりと目を閉じた。。。。。


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