表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
名付けるなら『戦闘時絶頂病』です  作者: アークロイヤル
8/8

7 酒飲み女

その女は掴んでいた男を放り投げ、首元のマフラーの

ような布を揺らしながら此方に近付いてくる。


「やあやあアマル! 遅かったでありますな!」

「イダさん……まだお昼過ぎですよ。お酒を飲むのは

ちょっと早いんじゃ……」


イダと呼ばれた女が馬鹿笑いしながらアマルの肩を叩

く。


「暇なのだから仕方がないのである!」


こいつ完全に出来上がってるな……昼間から。


「ところでこの男性はどなたであるか?」


「あ、えっとボクの家に来た旅の人です。折角ですか

ら一緒にルーファまで来ました」


アマルに紹介され頭を少し下げる。


「イツキっていいます。アマルには色々と世話になってます」


「ほほぅ!レベル1 と言うことはアマルのお弟子さんなのでありますか?」

「ち、違うよイダさん!それにイツキさんはレベル1で ゴブリン3体を1人で倒しちゃうんだよ」

「それは中々!」


そのレベル1 連呼止めて……悲しくなる。

というか相手の頭の上にある、名前とレベルが表示さ

れるのまだ慣れないなー。


イツキがイダに表示されている情報を見ると


【イダ レベル17】


とある。結構高い方なのかな?



「えーと、イダさん……でいいのかな?アマルとはどんな関係なんですか?」


「はは、さんだなんていらないでありますよ!お互い気楽に話そうではありませんか!ワタシはアマルに目をつけて招待状を送った者で、ギルド ノーブルの3席であります!」


「じゃあ気楽にいくわ。この建物がギルド ノーブルなんだろ?北部最大のって言う割りには何かこじんまりしていないか?」


実際に見て思ったけど人も露店商の通りより少ないし

木で作られた長机のテーブルが5 つ程あるだけだ


「ここはノーブルの支部に過ぎないのであります。本部はここより更に北にあるディーヤという街にあるのであります」


なるほどね、それでか。


「お……おいイダ!てめぇ、ぶっころす!」


イダに先程ボコられたであろう男が立ち上がり、腰に

ある剣を抜く。


「先に吹っ掛けてきたのはそちらであろう。女に負けてプライドが許さないのでありますか?それに……ギルド内での抜刀は戦闘行為と見なすのであります」


「そう思ってもらって構わねぇ!これは俺とお前の決闘だ!」


イダは1つ溜め息を吐き右手を突き出す。すると右手

の先の空間が歪み、中から身の丈ほどの鎚が出現する


「貴方のような輩が風紀を乱すのである。いくら同じギルド員と言っても度が過ぎるのであります」


「ち、ちょっとイダさんここでやるんですか!?」


今にも一触即発といった感じだ。回りにはアマルや他の人もいるし危ないんじゃ……


「外野は黙ってな!!」


男が間髪入れずにイダに斬りかかるがヒラリとイダが

避け、鎚で男目掛けて打つ。しかし男も避けるが……


「甘いんだっ「馬鹿でありますか?」


男が避けた先に爆発音が鳴り鎚の軌道が変わる。そして男の脇腹に鎚がめり込む。


鎚によって投げ飛ばされた男が長机のテーブルに叩きつけられぐったりする。


「あははっ!無様でありますな!」


えぐっ!めっちゃ痛そうなんですけど!?


イダは男に近寄りさらに鎚で叩きつけようと構える。


「イダ……程々にしておけ」

「ファントムさん!居たのでありますか!」


何処から現れたのか、仮面を被った黒装束がイダを制止する。


「これ以上はダメだ。それに酔っ払って不祥事を起こすのはお前も嫌だろうに」

「確かに!ではこれで終わりであります!」


イダが鎚を放すと持ち手の部分から消えていく。これ

もスキルの能力か?


「レベッカからお前宛に任務を預かっている。遂行しろ」

「了解であります!さぁ!アマル、イツキ一緒にいくでありますよ!」


え?俺たちも……?








評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ